募集状況
ライター…千葉シナリオ
絵師… 千葉絵担 ◆7kvbY7x80g
確認日時:2018.05.02
ストーリー
ついに出来た念願の彼女と、千葉に存在する、例の「夢と魔法の王国」に行く約束をしていた主人公。
しかし、その約束は前日の夜に破棄された。
理由は簡単、彼女にあっさり振られたから。
しかし、その約束は前日の夜に破棄された。
理由は簡単、彼女にあっさり振られたから。
それはよくある話で、“彼女”には別の本命がいて、主人公は単にキープされていたという話だった。
彼女(もはや元カノだが)は本命の男と付き合う事になり、お払い箱となった主人公は捨てられたという訳だ。
しかし、彼女に振られたからと言って、旅費のキャンセル代がなくなる訳ではない。
日付が変わって、キャンセルを入れようとしたのは旅の当日。キャンセル代は100%、それも2人分。
彼女(もはや元カノだが)は本命の男と付き合う事になり、お払い箱となった主人公は捨てられたという訳だ。
しかし、彼女に振られたからと言って、旅費のキャンセル代がなくなる訳ではない。
日付が変わって、キャンセルを入れようとしたのは旅の当日。キャンセル代は100%、それも2人分。
こうなればもうヤケクソ。
行っても行かなくても大金を払うのであれば、いっそのこと行ってしまおうではないか。もちろん、独りで。
行っても行かなくても大金を払うのであれば、いっそのこと行ってしまおうではないか。もちろん、独りで。
そう思い、主人公は「夢と魔法の王国」に、単独での入国を果たす。
パークの中は、それはもう幸せに満ち満ちたカップルばかりで、主人公は精神的にゴリゴリと削られる。
疲れに疲れ、ベンチで休憩をしていると、同じく「お独り様」であろう女の子と出会う。
疲れに疲れ、ベンチで休憩をしていると、同じく「お独り様」であろう女の子と出会う。
その子は、ショートボブでゆるりとしたウェーブのかかった、栗色の髪をした小柄な女の子だった。
はっきりいって可愛い。メガネを付けているところなんて、もろにタイプだ。思わず見惚れる主人公。
はっきりいって可愛い。メガネを付けているところなんて、もろにタイプだ。思わず見惚れる主人公。
目が合うと、その可愛らしい見た目とは裏腹に、女の子は鋭い目付きで威嚇してくる。そして女の子は言う。
「何ですか。私の顔に何かついてますか。それともアレですか、テーマパークに現れるという噂の誘拐魔さんですか」
女の子の、謎の迫力に気圧されながらも、なんとかそれを否定する。
そして主人公は、どうしてこの王国に独りで入国する羽目になったのか、その顛末を語った。
そして主人公は、どうしてこの王国に独りで入国する羽目になったのか、その顛末を語った。
――本当は彼女と来る予定だった。
でも昨日、彼女に振られた。たった2週間で。
だから独りでここに来た。もう、ヤケクソなのだと。
でも昨日、彼女に振られた。たった2週間で。
だから独りでここに来た。もう、ヤケクソなのだと。
「ふうん、なるほどそうでしたか」
女の子は警戒を解くと、主人公にこう告げた。
「ということは、しばらくは暇だということですか。それなら私を手伝ってくれませんか」
「手伝うって、なにを?」
「復讐です。私の復讐を手伝ってほしいのです」
「手伝うって、なにを?」
「復讐です。私の復讐を手伝ってほしいのです」
聞けば女の子も、最近彼氏に振られたという。
今日、本当は彼氏とここに来るはずだったものの、彼氏(元カレだが)は新しい女とここに来ているはずだ、とのこと。
今日、本当は彼氏とここに来るはずだったものの、彼氏(元カレだが)は新しい女とここに来ているはずだ、とのこと。
憎き元カレをこの王国から探し出し、復讐を果たす。
それが女の子の願いだった。
どういう方法で復讐するのか。主人公が聞いても、女の子ははっきりと答えない。
女の子はただ、にやりと不敵に笑うだけ。
それが女の子の願いだった。
どういう方法で復讐するのか。主人公が聞いても、女の子ははっきりと答えない。
女の子はただ、にやりと不敵に笑うだけ。
「そんなに酷くはありません。ささやかでゆるやかな、そんな復讐になる予定です」
女の子はさらに、こう続けた。
「手伝ってくれるなら、ささやかながらお礼を差し上げます。どうですか、手伝ってくれますか」
特にやることもない上に、“ささやかなお礼”に釣られて、手伝ってもいいという主人公。
かくして、夢と魔法の王国で、ささやかでゆるやかな復讐劇が始まる。
かくして、夢と魔法の王国で、ささやかでゆるやかな復讐劇が始まる。
女の子は相手のSNSを使った捜査を展開する。
ツイッター、フェイスブック、インスタグラム。
女の子の元カレの今カノは、SNS中毒者だ。
随時、UPされる情報をもとに、女の子は元カレたちに近づいていく。
ツイッター、フェイスブック、インスタグラム。
女の子の元カレの今カノは、SNS中毒者だ。
随時、UPされる情報をもとに、女の子は元カレたちに近づいていく。
しかし、UPされる情報は、いわば過去の情報が多い。
“次は○○に乗る”なんて都合のいい情報は書き込まれることが少ない。SNSとはアピールツールだ。
“次はここに行く”という情報ではなく、“私はここで楽しんだ”という写真付きの情報が絶対なのだ。
“次は○○に乗る”なんて都合のいい情報は書き込まれることが少ない。SNSとはアピールツールだ。
“次はここに行く”という情報ではなく、“私はここで楽しんだ”という写真付きの情報が絶対なのだ。
徐々に近づいている手ごたえを感じるものの、1日目はついに元カレたちを補足するには至らなかった。
臍を噛む女の子だが、チャンスはあと2日ある。
今回は3連休の日程だ。あと2日でケリを付ける。
臍を噛む女の子だが、チャンスはあと2日ある。
今回は3連休の日程だ。あと2日でケリを付ける。
主人公も3連休に合わせて旅の予定を組んだので、あと2日、女の子と付き合う事にした。
さらに、主人公は2人分のホテルを予約していたので、なんだかんだで一緒に泊まることになる2人。
さらに、主人公は2人分のホテルを予約していたので、なんだかんだで一緒に泊まることになる2人。
1日目は女の子に警戒されまくりで、触れられもしないまま夜が終わる。そして始まる2日目の朝。
2日目も1日目と同様、SNS捜査で元カレたちを追うのだが、やはりうまく行かない。
それどころか、次第に王国の魔力に当てられて、純粋に楽しみだす女の子。
目的を見失ってはいけないと思いつつも、恐るべき魔力の前に成すすべもない主人公たち。
気が付けば2日目も終わっていた。
それどころか、次第に王国の魔力に当てられて、純粋に楽しみだす女の子。
目的を見失ってはいけないと思いつつも、恐るべき魔力の前に成すすべもない主人公たち。
気が付けば2日目も終わっていた。
夜、お互いの悩みだとか、なぜ復讐に拘るのだとか、そんなことを語らいながら徐々に距離が縮まる2人だが、女の子ガードは堅い。成すすべもない主人公。
3日目、最終日。
今日で全てを決めなければ、という思いで、ついに女の子は元カレの後ろ姿にたどり着く。
そこでついに、女の子が用意していた“復讐”が明らかになる。
女の子の用意したささやかでゆるやかな復讐、それは、ライドショット(アトラクションで自動的に写真撮ってくれるやつ)で楽しそうに写真に納まる元カレたちの後ろで、
思いっきりキスをして一緒に写ってやるという、ささやかすぎる復讐だった。
今日で全てを決めなければ、という思いで、ついに女の子は元カレの後ろ姿にたどり着く。
そこでついに、女の子が用意していた“復讐”が明らかになる。
女の子の用意したささやかでゆるやかな復讐、それは、ライドショット(アトラクションで自動的に写真撮ってくれるやつ)で楽しそうに写真に納まる元カレたちの後ろで、
思いっきりキスをして一緒に写ってやるという、ささやかすぎる復讐だった。
しかし、女の子は痛恨のミスを犯す。
ライドショットでキスなんかしたら、それはもう“撮影不可”の対象になるわけで。
ライドショットでキスなんかしたら、それはもう“撮影不可”の対象になるわけで。
出口で落胆する女の子に、主人公は優しく声をかける。「まだチャンスはあるぞ」
主人公は後ろからゆっくりと元カレたちに近づくと、おもむろに声をかけた。
「すみません。写真、取ってもらえませんか」
振り返った元カレは、女の子を見て驚愕。
ここだと言わんばかりに、思い切り女の子にキスをする主人公。
その姿を見て、思わず女の子の名前を呼んでしまう元カレ。同時に切られるシャッター。
ここだと言わんばかりに、思い切り女の子にキスをする主人公。
その姿を見て、思わず女の子の名前を呼んでしまう元カレ。同時に切られるシャッター。
かくして、女の子の「元カレの目の前で最高に幸せそうな姿を見せる」という目的は果たされた。
その場を後にするとき、元カレが「あの子誰? 名前呼んでたじゃん」みたいな感じで険悪になっている姿を見て、ほくそ笑む主人公たち。
女の子が言う。
「そういえば、“ささやかなお礼”がまだでしたね。行きましょう」
「そういえば、“ささやかなお礼”がまだでしたね。行きましょう」
こんな感じで、ホテルへ向かう→エッチシーンで、一応の終わり。
キャラクター
浜野舞
22歳の大学生
22歳の大学生
主人公
吉福修哉
24歳
しがない会社員
吉福修哉
24歳
しがない会社員