大鳳

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大鳳」(2014/12/24 (水) 18:29:23) の最新版変更点

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#image(no153.png) #contents() &autolink(id=wikibody) //@wiki形式_艦娘新規テンプレ コピー作成すると捗る //1行目の画像、75行目のコメントの書き換えお忘れなく。 ---- *CV ---- 能登麻美子 ---- *史実情報 ---- #image(Taiho.jpg) タウイタウイ泊地の「大鳳」 右奥は翔鶴型空母 「&bold(){大鳳}」は、ハイスペックでありながらたった一発の魚雷で水底へ消えた、装甲空母である。 「大鳳」は、大和型戦艦の建造を盛り込んだ1939年の第4次充実計画(通称マル4計画)において計画された航空母艦である。 本艦には「W14」という秘匿名称が与えられ、1億117万5000円(陸軍の九七式中戦車670台分)という莫大な費用を費やし、同型艦を含め2隻が建造される計画だった。 当初は15.5cm砲6門を搭載する空母として立案されたが、あまりにも時代遅れ、と言うよりは時代に逆行した物であった。 何故このような設計になったかというと、大鳳型は単独で前方に進出し味方攻撃隊の中継基地になる、という運用構想あったためである。 前方へ進出中に攻撃を受けてしまった場合、それを振り切る機動力と打撃力を追求したためだ。 が、時代は大戦艦から航空機の世へと移りつつあった。この当時、空母の甲板防御は脆弱であり、爆撃を喰らえば艦載機運用能力を一発で喪失しかねないほどだった。 帝国海軍も対応策に苦慮しており、捻り出した妙案が「&bold(){飛行甲板も装甲で固めてしまえ}」という装甲防御を施した「装甲空母」だった。 大鳳型はこのような形で設計がまとめられ、当初の「中継基地としての運用」という案は徐々に消え去っていった。 なお、姉妹艦の建造も予算不足により断念され、結局「大鳳」のみが建造されることになる。 大鳳は1941年7月に神戸川崎重工で起工され、1943年の4月に進水。1944年の3月に就役した。 船体は翔鶴型をモデルに設計されたが、飛行甲板の装甲化が必要だったため、全体的に低重心化が施された。その為艦内甲板も1層減り、艦内の容積は翔鶴型より狭くなっている。 全長は翔鶴型にとよく似た長さだが、低重心化により海面から飛行甲板までの高さは12mほどとなっている。 この対策として、飛行甲板と艦首間の隙間を無くした「エンクローズド・バウ」を採用した(ハリケーン・バウともいう)。 また、従来の湾曲煙突では艦が傾斜した際に波を被る恐れがあったため、大鳳は舷外方向に傾いた上方向きの煙突がアイランドに設置された。 煙突と一体化されたため、艦橋は従来の日本空母よりも大型のものとなり、配置も右舷中央やや前方になっている。 この新型艦橋は[[飛鷹]]型航空母艦に試験の為先行搭載された他、戦後米軍が建造した改キティ・ホーク級航空母艦『ジョン・F・ケネディ』でも似たようなレイアウトがなされた。 そして肝心の飛行甲板は対800㎏爆弾の防御を要求されたが、4万トンクラスの空母になり予算を圧迫してしまうので、対500㎏で妥協された。 この装甲は前後部のエレベーター間、長さ150m幅20mに施され、艦載機発着艦に必要な最低限分を確保できるようになっている。 なお、甲板自体は従来の木製甲板であったと思われる。飛行甲板に装甲を施した=甲板全部が鉄製の装甲板、という訳ではない。 こうして完成した「大鳳」は、日本海軍待望の新鋭空母として迎えられ、新たに編成された第1機動艦隊旗艦となる。 同艦隊はこれまでの機動部隊とは異なり、空母戦隊を中核に多数の護衛艦を従える本格的な機動部隊である。 本艦の他、翔鶴型姉妹、飛鷹姉妹、千歳型姉妹、「瑞鳳」と「龍鳳(未登場)」など、日本の空母戦力が結集していた。 大鳳は直ちに南方へ向かうと、翔鶴型姉妹の第1航空戦隊に合流し発着艦訓練に明け暮れた。 1944年5月にはタウイタウイ泊地へ向かい、第2・第3航空戦隊ら他の空母たちと合流する。艦隊は広い同泊地で訓練に励もうとするが、米潜の跳梁により叶わなかった。 そして6月19日。運命のマリアナ沖海戦を迎える。 第1機動艦隊旗艦である「大鳳」は小沢中将指揮のもと、日本の主要防衛圏のサイパン島死守作戦に挑むこととなる。 前日となる18日に、「大鳳」の偵察機が敵機動部隊を発見したが、攻撃が夜半となり未熟な搭乗員たちでは危険として、攻撃は明朝からとなった。 19日6時30分には「能代」の水偵が米機動部隊を再度発見。大鳳は7時45分から攻撃隊の発艦を始めた。 この最中、突然小松咲雄兵曹長の彗星が急反転し、海面へ突っ込んだ。 艦上では事故発生かと騒然となったが、墜落地点付近で大鳳目がけて突進してくる魚雷が発見された。 発艦直後に雷跡を発見した小松兵曹長は、大鳳へ知らせる暇はないと判断し、魚雷を防ぐためとっさに体当たりを敢行したのであった。 「大鳳」は直ちに取舵一杯で回避を試みるも、避けきれずに1本が右舷前部に命中。 被雷の損傷は大きなものではなく、前部に少し沈降しただけだった。この沈下も左舷後部に注水が行われ、早々に是正された。 しかし、被雷の衝撃で前部エレベーターが昇降中に格納庫内で停止したことが問題となった。 甲板に穴が開いたままでは艦載機の発艦ができないので、工作兵が総動員され応急用の丸太や食堂の机や椅子を積み上げて、エレベーターの穴は塞がれた。 だが、思わぬ不運が大鳳を襲う。被雷の衝撃でガソリンタンクに亀裂が入り、ガソリンが漏れ出していたのだ。 気化したガソリンは格納庫から艦内中に充満し始めた。艦内では換気作業が急がれたが、日本空母の特徴である密閉式格納庫が災いしてガスは滞留する一方であった。 換気は一向にはかどらず、格納庫は出入り不可能な状態となりつつあった。空気流入口になるべき前部エレベーターが塞がれていたのも裏目となった。 換気と同時に流出を抑える作業も行われたが、気化ガソリンの吸入で失神する者が続出。火花を恐れて工具の使用もままならなかった為、作業は遅々として進まない。 格納庫側面の扉だけではなく、後部エレベーターを下げ発電室の扉を開放するなど、必死の換気作業が続けられた。 遂には格納庫側面の鋼板を破壊して穴を開けたが、それでも換気は不十分だった。 この間、衝撃による引火を避ける為「大鳳」への着艦は制限されていた。しかし、「翔鶴」が被雷落伍したため、他の空母だけでは収容しきれない状況となる。 止む無しと「大鳳」も着艦を受け入れたが、帰還した大鳳所属機は僅か4機だった。 被雷から4時間後。今度は第2次攻撃隊が戻ってきた。米機動部隊を発見できなかったため、ほとんど無傷の状態だった。 この収容中、「大鳳」は大爆発を起こす。気化したガソリンに、とうとう引火したのだった。 零戦が胴体着艦したためとも、着艦失敗で駐機中の機体に突っ込んだためとも言われているが、はっきりしたことは判らない。 凄まじい大爆発により、自慢の装甲飛行甲板は無残に膨れ上がり、艦全体が猛火に包まれた。 爆発によって機関部は全滅したらしく、艦は急速に速度が落ち停止。消火ポンプのバルブも機関室にあったため開くことができず、消火活動は捗らなかった。 「大鳳」がもう救いようがない状態と判断した小沢長官以下司令部は駆逐艦「若月」、ついで巡洋艦[[羽黒]]へ移乗し、その他生存者たちは磯風と初月が救助にあたった。 「大鳳」はその後も爆発を繰り返しながら、引火から1時間半後に左舷に大きく傾斜し、艦尾から沈没していった。 「大鳳」は結果的にその重防御を生かすこともできず、初戦で戦没。帝國海軍が建造した「艦載機を載せ実戦参加した最後の空母となった。 艦娘となった今も、この史実が影を落としている。 なお、「大鳳」爆沈の原因となった魚雷の主たる『敵潜水艦』とは、[[天龍]]・[[大潮]]・[[漣]]を葬ったアルバコア(USS Albacore,SS-218)。対潜哨戒網を突破し、[[翔鶴]]を撃沈したカヴァラ(USS Cavalla,SS-244)と共に第一機動艦隊に接近していた。よりにもよってコイツである。 ---- 参考動画 ---- [[『翔鶴』と『瑞鶴』~五航戦姉妹 その戦いの軌跡~後篇(リメイク版)>http://www.nicovideo.jp/watch/sm22725536]] #nicovideo2(sm22725536,420,280) 翔鶴・瑞鶴の活躍を取り上げた動画だが、マリアナ沖海戦で共に戦った大鳳についても語られている。 ---- *台詞一覧 ---- |状況 |台詞|関連する史実や元ネタ、解説など| |自己紹介|そう…私が大鳳。出迎え、ありがとうございます。提督…貴方と機動部隊に勝利を!|| |自己紹介|おはようございます、改装済み大鳳です。甲板装甲を強化、防御力もさらに向上。提督のために、露天駐機で艦載機数も充実です!|| |秘書クリック会話①|はい、最新式の密閉型の格納庫です。流星でも烈風でも問題ありません|密閉式格納庫であったために気化ガスが充満し最悪の結果を招いたのだが…| |秘書クリック会話①(改)|提督、私のハリケーン・バウ、そんなに気になるの?|波をかぶらないよう、甲板と一体化した艦首部のこと。日本空母での採用例は珍しい。| |秘書クリック会話②|提督…大鳳の装甲甲板、気になりますか?|| |秘書クリック会話②(改)|そうね、対空火器も最新式よ!がんがんかかってらっしゃい!|最新鋭の10cm連装高角砲を複数搭載している。| |秘書クリック会話③|そんなに甲板の色が気になるの…? 提督の顔が近くて、私の方が、気になるわ|残された資料が少なく、飛行甲板表面が木甲板かラテックス甲板だったかよく分かっていないため| |秘書クリック会話③(改)|未帰還機…って言葉は嫌な言葉よね。なるべくなら出したくないけれど…戦いだから|| |戦績表示時|提督、ご報告です!|| |戦績表示時(改)|提督、報告書お読みになりますか?|| |編成選択時|今日はいい風…正規空母、大鳳、出撃します!|| |編成選択時(改)|さあ!大鳳出るわよ!タウイタウイのみんなも元気かな?|| |装備時①|うん…悪くないわね|| |装備時①(改)|この装備…いいわね!|| |装備時②|いいじゃない! 助かるわ|| |装備時②(改)|気持ち的に、楽になるわね|| |装備時③|いい風ね|| |>|>|(マップ選択・資材発見・修復剤使用・装備開発と装備時③は共通)| |補給時|万全の補給と訓練があれば、七面鳥などとは言わせないわ!|それができなかったがゆえにマリアナでは…| |ドック入り|そうね、小さな傷が命取りになることもあるわ|小さな傷が命取りになった典型例が彼女である| |ドック入り(改)|航空燃料漏れには気を付けないと|航空燃料の充満が致命傷になってしまった| |ドック入り(重傷)|この際きちんと直しておくことも大切ね|| |ドック入り(重傷)(改)|よし!たまには長いお風呂に入ります|| |建造時|新造艦の建造が終わったわ|| |建造時(改)|新造艦が戦力化したみたい|| |艦隊帰投時|作戦完了! 艦隊、泊地に帰還しました|| |艦隊帰投時(改)|艦隊が泊地に帰投です。おつかれさま!|| |出撃時|みんないい?行くわよ。第一機動部隊、出撃!|| |出撃時(改)|第一機動部隊、旗艦大鳳、出撃します!|| |戦闘開始時|最新鋭の装甲空母の本当の戦い、見せてあげる!|| |戦闘開始時(改)|さあ、やるわ!第六〇一航空隊、発艦始め!|| |航空戦開始時|烈風と流星…この編隊を見たかったの|どちらも、史実では一度も載せることができなかった幻の装備である&br()ちなみに烈風や流星を載せていなくてもこの言葉は出る。| |航空戦開始時(改)|装甲甲板は伊達ではないわ!第二次攻撃隊、発艦!|| |攻撃時|優秀な子たち…本当の力を見せてあげて!|| |攻撃時(改)|第一次攻撃隊、全機発艦!|| |夜戦開始時|そうね、この際、徹底的に撃滅しましょう!|| |夜戦開始時|全艦突撃!残敵を掃射します!|| |MVP時|提督、貴方と勝利を刻むって言ったでしょ? 負けないわ!|| |MVP時(改)|提督、どう?これが大鳳の、そして、私たち機動部隊の本当の力なんです!|| |被弾小破①|はっ、ば…爆発!? 燃料庫は、燃料は大丈夫!?|小破からのまさかの爆沈であった| |被弾小破②|この程度…この大鳳はびくともしないわ!|| |被弾カットイン|きゃあ! ね、燃料が! 引火に気を付けないと!|燃料漏れからの大爆発はトラウマになっている模様| |撃沈時(反転)|COLOR(white):また、沈むのね。でも、今度は暴れて見せたでしょ?…いいわ。満足…よ|COLOR(white):史実では初戦となったマリアナ沖海戦で燃料漏れからの大爆発で沈没したため、活躍は出来なかった。| |時間|台詞|関連する史実や元ネタ、解説など| |00:00|深夜零時です。今日はこの大鳳が、提督に時間をお知らせするわね|| |01:00|マルヒトマルマル ん?一緒に訓練する?いいわね|| |02:00|マルフタマルマル 最新鋭だからって、そんなじろじろ見られると、困ります!|| |03:00|マルサンマルマル 提督、少し仮眠しませんか?え、大丈夫なの?|| |04:00|マルヨンマル…マル… はぁー、ふぅー… あっ、わ、私、寝てませんよ!はい!|| |05:00|マルゴマルマル 朝です。走り込みから始めましょうか!え、デイリー?|| |06:00|マルロクマルマル 提督、朝御飯は何がいいですか?間宮さんの和定食?|| |07:00|マルナナマルマル 体力作りは基本中の基本です。朝御飯前にまず腹筋ですね|| |08:00|マルハチマルマル 朝食、美味しかったですね!さあ、次は筋トレです!|| |09:00|マルキュウマルマル 提督、何作戦前から疲れた顔してるんです?大丈夫?|| |10:00|ヒトマルマルマル さあ、そろそろ本格的に作戦開始ですね!|| |11:00|ヒトヒトマルマル いい感じですね!提督、体力ついてきたんじゃないですか?|| |12:00|ヒトフタマルマル お昼です。この艦隊では、どんなカレーが出るのかしら|| |13:00|ヒトサンマルマルです ええっ!?秘書艦が持ち回りでカレーを作るんですか?|| |14:00|ヒトヨンマルマル ごめんなさい、すっかり遅くなってしまって… 大鳳カレー…です…|| |15:00|ヒトゴマルマル どうでした?私のカレー。おいしかった…の?よかったぁ!|| |16:00|ヒトロクマルマル 夕方は事故が起こりやすいです。気を引き締めていきましょう!|| |17:00|ヒトナナマルマルです え!?遠くで爆音が?怖い…怖いですね… 火の用心です!|やはり火には敏感な模様| |18:00|ヒトハチマルマル あの…すみません…誘爆だけは怖くって… 敵は怖くないんです|頑強な装甲を施した大鳳を沈めたのは、雷撃で漏れだした航空燃料の誘爆である| |19:00|ヒトキュウマルマル 提督が、あなたがいるから、今の私は安心してます。本当です|| |20:00|フタマルマルマル あの彗星のこと?そうね、忘れたことはないわ|彼女への雷撃を体当たりで防ごうとした小松兵曹長の彗星のことである| |21:00|フタヒトマルマル もうこんな時間?提督といると時間が経つのが早い、不思議|| |22:00|フタフタマルマル 提督、今日のお仕事は終了ですね。夜食はお酒でもどうですか?|| |23:00|フタサンマルマル 提督は飲みすぎると…あら? うふふっ、寝顔はかわいいのね、うふふっ|| |放置時|提督、この大鳳を待たせるなんて! …なんて言わないわ。訓練や戦略は大事、十分に準備してから出撃しましょ?|| ---- *コメント 最新の30コメントを表示しています。 #comment_num2(num=30,disableurl,log=コメント/大鳳) ---- *タグクラウド #tag_cloud(sort=num) ---- *関連ページ #related(sort=timestamp) ---- ▼wikiレンタル代価広告
#image(no153.png) #contents() &autolink(id=wikibody) //@wiki形式_艦娘新規テンプレ コピー作成すると捗る //1行目の画像、75行目のコメントの書き換えお忘れなく。 ---- *CV ---- 能登麻美子 ---- *Illustrator ---- 島田フミカネ ---- *史実情報 ---- #image(Taiho.jpg) タウイタウイ泊地の「大鳳」 右奥は翔鶴型空母 「&bold(){大鳳}」は、ハイスペックでありながらたった一発の魚雷で水底へ消えた、装甲空母である。 「大鳳」は、大和型戦艦の建造を盛り込んだ1939年の第4次充実計画(通称マル4計画)において計画された航空母艦である。 本艦には「W14」という秘匿名称が与えられ、1億117万5000円(陸軍の九七式中戦車670台分)という莫大な費用を費やし、同型艦を含め2隻が建造される計画だった。 当初は15.5cm砲6門を搭載する空母として立案されたが、あまりにも時代遅れ、と言うよりは時代に逆行した物であった。 何故このような設計になったかというと、大鳳型は単独で前方に進出し味方攻撃隊の中継基地になる、という運用構想あったためである。 前方へ進出中に攻撃を受けてしまった場合、それを振り切る機動力と打撃力を追求したためだ。 が、時代は大戦艦から航空機の世へと移りつつあった。この当時、空母の甲板防御は脆弱であり、爆撃を喰らえば艦載機運用能力を一発で喪失しかねないほどだった。 帝国海軍も対応策に苦慮しており、捻り出した妙案が「&bold(){飛行甲板も装甲で固めてしまえ}」という装甲防御を施した「装甲空母」だった。 大鳳型はこのような形で設計がまとめられ、当初の「中継基地としての運用」という案は徐々に消え去っていった。 なお、姉妹艦の建造も予算不足により断念され、結局「大鳳」のみが建造されることになる。 大鳳は1941年7月に神戸川崎重工で起工され、1943年の4月に進水。1944年の3月に就役した。 船体は翔鶴型をモデルに設計されたが、飛行甲板の装甲化が必要だったため、全体的に低重心化が施された。その為艦内甲板も1層減り、艦内の容積は翔鶴型より狭くなっている。 全長は翔鶴型にとよく似た長さだが、低重心化により海面から飛行甲板までの高さは12mほどとなっている。 この対策として、飛行甲板と艦首間の隙間を無くした「エンクローズド・バウ」を採用した(ハリケーン・バウともいう)。 また、従来の湾曲煙突では艦が傾斜した際に波を被る恐れがあったため、大鳳は舷外方向に傾いた上方向きの煙突がアイランドに設置された。 煙突と一体化されたため、艦橋は従来の日本空母よりも大型のものとなり、配置も右舷中央やや前方になっている。 この新型艦橋は[[飛鷹]]型航空母艦に試験の為先行搭載された他、戦後米軍が建造した改キティ・ホーク級航空母艦『ジョン・F・ケネディ』でも似たようなレイアウトがなされた。 そして肝心の飛行甲板は対800㎏爆弾の防御を要求されたが、4万トンクラスの空母になり予算を圧迫してしまうので、対500㎏で妥協された。 この装甲は前後部のエレベーター間、長さ150m幅20mに施され、艦載機発着艦に必要な最低限分を確保できるようになっている。 なお、甲板自体は従来の木製甲板であったと思われる。飛行甲板に装甲を施した=甲板全部が鉄製の装甲板、という訳ではない。 こうして完成した「大鳳」は、日本海軍待望の新鋭空母として迎えられ、新たに編成された第1機動艦隊旗艦となる。 同艦隊はこれまでの機動部隊とは異なり、空母戦隊を中核に多数の護衛艦を従える本格的な機動部隊である。 本艦の他、翔鶴型姉妹、飛鷹姉妹、千歳型姉妹、「瑞鳳」と「龍鳳(未登場)」など、日本の空母戦力が結集していた。 大鳳は直ちに南方へ向かうと、翔鶴型姉妹の第1航空戦隊に合流し発着艦訓練に明け暮れた。 1944年5月にはタウイタウイ泊地へ向かい、第2・第3航空戦隊ら他の空母たちと合流する。艦隊は広い同泊地で訓練に励もうとするが、米潜の跳梁により叶わなかった。 そして6月19日。運命のマリアナ沖海戦を迎える。 第1機動艦隊旗艦である「大鳳」は小沢中将指揮のもと、日本の主要防衛圏のサイパン島死守作戦に挑むこととなる。 前日となる18日に、「大鳳」の偵察機が敵機動部隊を発見したが、攻撃が夜半となり未熟な搭乗員たちでは危険として、攻撃は明朝からとなった。 19日6時30分には「能代」の水偵が米機動部隊を再度発見。大鳳は7時45分から攻撃隊の発艦を始めた。 この最中、突然小松咲雄兵曹長の彗星が急反転し、海面へ突っ込んだ。 艦上では事故発生かと騒然となったが、墜落地点付近で大鳳目がけて突進してくる魚雷が発見された。 発艦直後に雷跡を発見した小松兵曹長は、大鳳へ知らせる暇はないと判断し、魚雷を防ぐためとっさに体当たりを敢行したのであった。 「大鳳」は直ちに取舵一杯で回避を試みるも、避けきれずに1本が右舷前部に命中。 被雷の損傷は大きなものではなく、前部に少し沈降しただけだった。この沈下も左舷後部に注水が行われ、早々に是正された。 しかし、被雷の衝撃で前部エレベーターが昇降中に格納庫内で停止したことが問題となった。 甲板に穴が開いたままでは艦載機の発艦ができないので、工作兵が総動員され応急用の丸太や食堂の机や椅子を積み上げて、エレベーターの穴は塞がれた。 だが、思わぬ不運が大鳳を襲う。被雷の衝撃でガソリンタンクに亀裂が入り、ガソリンが漏れ出していたのだ。 気化したガソリンは格納庫から艦内中に充満し始めた。艦内では換気作業が急がれたが、日本空母の特徴である密閉式格納庫が災いしてガスは滞留する一方であった。 換気は一向にはかどらず、格納庫は出入り不可能な状態となりつつあった。空気流入口になるべき前部エレベーターが塞がれていたのも裏目となった。 換気と同時に流出を抑える作業も行われたが、気化ガソリンの吸入で失神する者が続出。火花を恐れて工具の使用もままならなかった為、作業は遅々として進まない。 格納庫側面の扉だけではなく、後部エレベーターを下げ発電室の扉を開放するなど、必死の換気作業が続けられた。 遂には格納庫側面の鋼板を破壊して穴を開けたが、それでも換気は不十分だった。 この間、衝撃による引火を避ける為「大鳳」への着艦は制限されていた。しかし、「翔鶴」が被雷落伍したため、他の空母だけでは収容しきれない状況となる。 止む無しと「大鳳」も着艦を受け入れたが、帰還した大鳳所属機は僅か4機だった。 被雷から4時間後。今度は第2次攻撃隊が戻ってきた。米機動部隊を発見できなかったため、ほとんど無傷の状態だった。 この収容中、「大鳳」は大爆発を起こす。気化したガソリンに、とうとう引火したのだった。 零戦が胴体着艦したためとも、着艦失敗で駐機中の機体に突っ込んだためとも言われているが、はっきりしたことは判らない。 凄まじい大爆発により、自慢の装甲飛行甲板は無残に膨れ上がり、艦全体が猛火に包まれた。 爆発によって機関部は全滅したらしく、艦は急速に速度が落ち停止。消火ポンプのバルブも機関室にあったため開くことができず、消火活動は捗らなかった。 「大鳳」がもう救いようがない状態と判断した小沢長官以下司令部は駆逐艦「若月」、ついで巡洋艦[[羽黒]]へ移乗し、その他生存者たちは磯風と初月が救助にあたった。 「大鳳」はその後も爆発を繰り返しながら、引火から1時間半後に左舷に大きく傾斜し、艦尾から沈没していった。 「大鳳」は結果的にその重防御を生かすこともできず、初戦で戦没。帝國海軍が建造した「艦載機を載せ実戦参加した最後の空母となった。 艦娘となった今も、この史実が影を落としている。 なお、「大鳳」爆沈の原因となった魚雷の主たる『敵潜水艦』とは、[[天龍]]・[[大潮]]・[[漣]]を葬ったアルバコア(USS Albacore,SS-218)。対潜哨戒網を突破し、[[翔鶴]]を撃沈したカヴァラ(USS Cavalla,SS-244)と共に第一機動艦隊に接近していた。よりにもよってコイツである。 ---- **参考動画 ---- [[『翔鶴』と『瑞鶴』~五航戦姉妹 その戦いの軌跡~後篇(リメイク版)>http://www.nicovideo.jp/watch/sm22725536]] #nicovideo2(sm22725536,420,280) 翔鶴・瑞鶴の活躍を取り上げた動画だが、マリアナ沖海戦で共に戦った大鳳についても語られている。 ---- *台詞一覧 ---- &table_color(table1,#ddd){} |~状況 |~台詞|~関連する史実や元ネタ、解説など| |自己紹介|そう…私が大鳳。出迎え、ありがとうございます。提督…貴方と機動部隊に勝利を!|| |自己紹介|おはようございます、改装済み大鳳です。甲板装甲を強化、防御力もさらに向上。提督のために、露天駐機で艦載機数も充実です!|| |秘書クリック会話①|はい、最新式の密閉型の格納庫です。流星でも烈風でも問題ありません|密閉式格納庫であったために気化ガスが充満し最悪の結果を招いたのだが…| |秘書クリック会話①(改)|提督、私のハリケーン・バウ、そんなに気になるの?|波をかぶらないよう、甲板と一体化した艦首部のこと。日本空母での採用例は珍しい。| |秘書クリック会話②|提督…大鳳の装甲甲板、気になりますか?|| |秘書クリック会話②(改)|そうね、対空火器も最新式よ!がんがんかかってらっしゃい!|最新鋭の10cm連装高角砲を複数搭載している。| |秘書クリック会話③|そんなに甲板の色が気になるの…? 提督の顔が近くて、私の方が、気になるわ|残された資料が少なく、飛行甲板表面が木甲板かラテックス甲板だったかよく分かっていないため| |秘書クリック会話③(改)|未帰還機…って言葉は嫌な言葉よね。なるべくなら出したくないけれど…戦いだから|| |戦績表示時|提督、ご報告です!|| |戦績表示時(改)|提督、報告書お読みになりますか?|| |編成選択時|今日はいい風…正規空母、大鳳、出撃します!|| |編成選択時(改)|さあ!大鳳出るわよ!タウイタウイのみんなも元気かな?|| |装備時①|うん…悪くないわね|| |装備時①(改)|この装備…いいわね!|| |装備時②|いいじゃない! 助かるわ|| |装備時②(改)|気持ち的に、楽になるわね|| |装備時③|いい風ね|| |>|>|(マップ選択・資材発見・修復剤使用・装備開発と装備時③は共通)| |補給時|万全の補給と訓練があれば、七面鳥などとは言わせないわ!|それができなかったがゆえにマリアナでは…| |ドック入り|そうね、小さな傷が命取りになることもあるわ|小さな傷が命取りになった典型例が彼女である| |ドック入り(改)|航空燃料漏れには気を付けないと|航空燃料の充満が致命傷になってしまった| |ドック入り(重傷)|この際きちんと直しておくことも大切ね|| |ドック入り(重傷)(改)|よし!たまには長いお風呂に入ります|| |建造時|新造艦の建造が終わったわ|| |建造時(改)|新造艦が戦力化したみたい|| |艦隊帰投時|作戦完了! 艦隊、泊地に帰還しました|| |艦隊帰投時(改)|艦隊が泊地に帰投です。おつかれさま!|| |出撃時|みんないい?行くわよ。第一機動部隊、出撃!|| |出撃時(改)|第一機動部隊、旗艦大鳳、出撃します!|| |戦闘開始時|最新鋭の装甲空母の本当の戦い、見せてあげる!|| |戦闘開始時(改)|さあ、やるわ!第六〇一航空隊、発艦始め!|| |航空戦開始時|烈風と流星…この編隊を見たかったの|どちらも、史実では一度も載せることができなかった幻の装備である&br()ちなみに烈風や流星を載せていなくてもこの言葉は出る。| |航空戦開始時(改)|装甲甲板は伊達ではないわ!第二次攻撃隊、発艦!|| |攻撃時|優秀な子たち…本当の力を見せてあげて!|| |攻撃時(改)|第一次攻撃隊、全機発艦!|| |夜戦開始時|そうね、この際、徹底的に撃滅しましょう!|| |夜戦開始時|全艦突撃!残敵を掃射します!|| |MVP時|提督、貴方と勝利を刻むって言ったでしょ? 負けないわ!|| |MVP時(改)|提督、どう?これが大鳳の、そして、私たち機動部隊の本当の力なんです!|| |被弾小破①|はっ、ば…爆発!? 燃料庫は、燃料は大丈夫!?|小破からのまさかの爆沈であった| |被弾小破②|この程度…この大鳳はびくともしないわ!|| |被弾カットイン|きゃあ! ね、燃料が! 引火に気を付けないと!|燃料漏れからの大爆発はトラウマになっている模様| |撃沈時(反転)|COLOR(white):また、沈むのね。でも、今度は暴れて見せたでしょ?…いいわ。満足…よ|COLOR(white):史実では初戦となったマリアナ沖海戦で燃料漏れからの大爆発で沈没したため、活躍は出来なかった。| ---- *時報 ---- &table_color(table2,#ddd){} |~時間 |~台詞|~関連する史実や元ネタ、解説など| |00:00|深夜零時です。今日はこの大鳳が、提督に時間をお知らせするわね|| |01:00|マルヒトマルマル ん?一緒に訓練する?いいわね|| |02:00|マルフタマルマル 最新鋭だからって、そんなじろじろ見られると、困ります!|| |03:00|マルサンマルマル 提督、少し仮眠しませんか?え、大丈夫なの?|| |04:00|マルヨンマル…マル… はぁー、ふぅー… あっ、わ、私、寝てませんよ!はい!|| |05:00|マルゴマルマル 朝です。走り込みから始めましょうか!え、デイリー?|| |06:00|マルロクマルマル 提督、朝御飯は何がいいですか?間宮さんの和定食?|| |07:00|マルナナマルマル 体力作りは基本中の基本です。朝御飯前にまず腹筋ですね|| |08:00|マルハチマルマル 朝食、美味しかったですね!さあ、次は筋トレです!|| |09:00|マルキュウマルマル 提督、何作戦前から疲れた顔してるんです?大丈夫?|| |10:00|ヒトマルマルマル さあ、そろそろ本格的に作戦開始ですね!|| |11:00|ヒトヒトマルマル いい感じですね!提督、体力ついてきたんじゃないですか?|| |12:00|ヒトフタマルマル お昼です。この艦隊では、どんなカレーが出るのかしら|| |13:00|ヒトサンマルマルです ええっ!?秘書艦が持ち回りでカレーを作るんですか?|| |14:00|ヒトヨンマルマル ごめんなさい、すっかり遅くなってしまって… 大鳳カレー…です…|| |15:00|ヒトゴマルマル どうでした?私のカレー。おいしかった…の?よかったぁ!|| |16:00|ヒトロクマルマル 夕方は事故が起こりやすいです。気を引き締めていきましょう!|| |17:00|ヒトナナマルマルです え!?遠くで爆音が?怖い…怖いですね… 火の用心です!|やはり火には敏感な模様| |18:00|ヒトハチマルマル あの…すみません…誘爆だけは怖くって… 敵は怖くないんです|頑強な装甲を施した大鳳を沈めたのは、雷撃で漏れだした航空燃料の誘爆である| |19:00|ヒトキュウマルマル 提督が、あなたがいるから、今の私は安心してます。本当です|| |20:00|フタマルマルマル あの彗星のこと?そうね、忘れたことはないわ|彼女への雷撃を体当たりで防ごうとした小松兵曹長の彗星のことである| |21:00|フタヒトマルマル もうこんな時間?提督といると時間が経つのが早い、不思議|| |22:00|フタフタマルマル 提督、今日のお仕事は終了ですね。夜食はお酒でもどうですか?|| |23:00|フタサンマルマル 提督は飲みすぎると…あら? うふふっ、寝顔はかわいいのね、うふふっ|| |放置時|提督、この大鳳を待たせるなんて! …なんて言わないわ。訓練や戦略は大事、十分に準備してから出撃しましょ?|| ---- *コメント 最新の30コメントを表示しています。 #comment_num2(num=30,disableurl,log=大鳳/コメント) ---- *タグクラウド #tag_cloud(sort=num) ---- *関連ページ #related(sort=timestamp) ---- ▼wikiレンタル代価広告

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