伊401

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#image(no155.PNG) #contents() &autolink(id=wikibody) //@wiki形式_艦娘新規テンプレ コピー作成すると捗る //1行目の画像、75行目のコメントの書き換えお忘れなく。 ---- *CV ---- 伊瀬茉莉也 ---- *Illustrator ---- しばふ ---- *伊400型とは? #image(I400.jpg) 上の写真は伊400 その潜水艦は第二次世界大戦、あるいはその後の海軍史や兵器開発に大きな影響を残したとも言っても過言ではないだろう。 大日本帝国海軍が開発した当時としては世界最大の潜水艦、それがこの伊401の所属する「伊400」型である。正式名称は&bold(){伊號第四百型潜水艦(いごうだいよんひゃくがたせんすいかん)}。 別名&bold(){潜特型(せんとくがた)}とも呼ばれる。まずは伊401本人を執筆する前にこの伊400型の特徴についてある程度知っていただきたい。 帝国海軍が殲滅作戦の一環として「潜水艦による敵艦隊攻撃」という物を立案。 これはアメリカ西海岸まで進行してアメリカ艦隊を攻撃し、殲滅するという作戦だった。 その折、伊400型は建造が検討される際「アメリカの要所であるパナマ運河を攻撃するために、攻撃機を搭載可能な艦を」という案が付随され、改マル5計画という計画で18隻建造されることが決定した。 この大胆な案を発したのは誰かは分からないが、伊401艦長を務めた南部伸清少佐は「おそらく山本五十六GF長官あたりが考えたのでは?」と残している。 さて、彼女の自己紹介の中にもあるように「地球をぐるっと一周できる長大な航続距離」というのは、前述した「アメリカの要所であるパナマ運河を攻撃するために、攻撃機を搭載可能な艦を」という作戦を可能にするための事を指している。 ここで一つ疑問があるとすれば何故「パナマ運河を攻撃」するのか?と言う事であろう。 当時のアメリカ本土は広大な土地であり、その分陸路あるいは海路での輸送能力が重要だった。 しかし、当時のアメリカ国内の陸路による輸送網はまだ貧弱であり、西海岸の物資を東海岸まで輸送するには海路輸送の方が手っ取り早かった。 そこで日本海軍は西海岸の要衝であると同時に、東西海岸をつなぐ輸送の心臓部であったパナマ運河を断ち切ろうと考えたのである。 それが、伊400型の特徴の一つである「&bold(){長大な航続能力}」を生み出すきっかけの一つになったのである。 この航続能力の高さは、パナマ運河どころか米東海岸のワシントンDCやニューヨークを攻撃できるのではないかとも考えられたほどであった。 そしてもう一つの特徴といえば「&bold(){特殊攻撃機「晴嵐」を3機搭載する潜水空母}」であろう。 伊400型の開発経緯は上に記載している通りだが、攻撃機を搭載可能な艦として潜水空母としての開発も決まった。 航空機搭載潜水艦そのものはそれまでの巡潜型もそうであった。 しかし、これらの艦載機は零式小型水上&bold(){偵察機}であり、攻撃能力は60kg爆弾が1発搭載できる、文字通りの雀の涙程度でしかなかった。 そのため攻撃が可能な攻撃機を必要としたため、「特殊攻撃機・晴嵐」を開発したのである。 晴嵐に関しての説明はここでは省くが、晴嵐は伊400型のために開発されたようなものであり、そのため「特異の海軍機」と呼ばれた。 その攻撃機を格納しなければならない伊400型は必然的に巨大化していき、第二次世界大戦中に就航した潜水艦の中で最大となった。 全長・全幅はそれぞれ122m、12.0mの巨体となった。これは米海軍のガトー級潜水艦の全長・全幅をそれぞれ37m、3.8mも上回っている。 主力駆逐艦の中でも少し大柄な[[島風]]ですら全長120.5m、全幅11.2mなのを考えれば、これでどれだけの巨大な艦かわかるだろう。 さらに基準排水量は水上でも3,530t、海中では6,560tと、駆逐艦どころか軽巡の[[夕張]]・[[天龍]]型を完全に上回っていた。 しかし、3機の艦載機、巨大な船体に仕上げなければならなかったためとてもデリケートなものだった。 また、その巨体と構造物の多さ故に、海中速度は従来通り非常に低速なものとなってしまった。 伊400型は上記のとおり、大きく分けて二つの特徴があった。 しかし戦局の悪化に伴い、伊400型が形となった頃には本土周辺の制海権や制空権を失っており、パナマ運河攻撃という作戦はほぼ不可能な状況になっていた。 しかも当初18隻も建造される事になっていたにもかかわらず、戦局の悪化に伴い建造数は5隻まで縮小。 やむなく建造中の巡潜甲型の一部に晴嵐の運用能力と伊400型並の航続能力を付与した簡易型の潜水艦(巡潜甲型改2型)で補う形となった。 時勢のため伊400型は実に不遇な運命に身を拘束されてしまったと言えよう。 実際に完成した伊400型は伊400、伊401、伊402の三隻のみだが、どれも出撃中や訓練中に終戦を迎えたため具体的な戦果をあげることもなかった。 伊400と伊401は終戦後にアメリカに調査のため接取。竣工の遅れた伊402は五島沖で連合国に艦能力が漏れないよう撃沈処分となっている。 これに先立って、伊400・伊401に搭載されていた晴嵐は機密保持のため海上にて処分となった。 そして世界は驚愕することとなる。 アメリカに接取された伊400・401はその機密性を暴こうと徹底した調査がなされる。 潜水艦内部の技術はそれほどではなかったが、艦載機運用可能、長大な航続能力を保有した潜水艦ということに大きな衝撃をアメリカは受けることとなった。 その後この能力がアメリカ以外、特に共産勢力であったソ連に漏れないようにハワイ沖でそれぞれ撃沈処分を受けた。 伊401は2005年にオアフ島沖にて発見。また伊400が2013年8月にハワイ沖で発見されたニュースは記憶に新しい。 伊400型のデータはアメリカの潜水艦技術の開発に大きく貢献したことは間違いないと見える。 結果としてその後、米国海軍はガトー級にドイツのV1巡航ミサイルをコピーしたルーン巡航ミサイルを搭載・発射する実験を行う。 これを基礎とし、レギュラス巡航ミサイルを搭載した改造ガトー級やグレイバック級潜水艦が次々配備。伊400型の構造はこれらの艦に形を変えながら受け継がれた。 そして1959年には、より進歩的な垂直発射形のSLBM・ポラリス弾道ミサイル搭載の戦略原潜『ジョージ・ワシントン』が就役している。 伊400型は世界の潜水艦の今後を示した艦となった。 そこからミサイルの発射可能な潜水艦、そして現代の潜水艦の代名詞といってもいい原子力潜水艦の原型といった開発の教導的存在なったことは、不遇の運命を辿った伊400型姉妹にとって救いになったかもしれない。 なお、最後の聯合艦隊長官となった小沢治三郎中将は、軍令部次長時代に伊400型を使用した「PX作戦」という作戦を立案している。 これはアメリカ西海岸の大都市に対して、致死性病原菌を保有するネズミや蚊などを『晴嵐』で散布し、生物災害を起こすという計画であった。 しかし生物兵器を保有・運用する陸軍側からあまりに非人道であり、全世界からの反発を招くとしてこの計画は却下された。 現在の戦略原潜たちが背負い続ける業も、また伊400型の時代から受け継がれたものなのかもしれない。 ---- *史実情報 ---- #image(I401.jpg) 正式名称は「伊号第四〇一潜水艦」。潜特型(伊400型)2番艦。 1943年度の改マル五建造計画で他の潜特型と共に計画・建造され、1945年1月に佐世保海軍工廠にて竣工している。 この時、伊401は第六艦隊第一潜水隊旗艦を任されている。 この当時の第一潜水隊は『晴嵐』を用いた特殊攻撃を行える艦のみで構成された隊で、伊401の姉妹艦伊400、及び巡潜甲型改2型の伊13、伊14が所属した。 第六艦隊の切り札たるこの特殊部隊に所属した伊401は、伊400、伊13と共にまだ平和な日本近海や内海を中心に訓練に励み、6月には『晴嵐』の飛行訓練も実施されるようになった。 同年7月下旬、ひと通りの訓練を終え、実戦配備可能な練度となった第一潜水隊であったが、時勢は既に本土決戦秒読みとなった頃。 既に機動部隊も戦艦部隊も壊滅し、艦を動かす燃料すら無くなった時分に、特殊攻撃を行う潜水隊の存在に疑問が上がるのも当然だった。 計画当初より予定されていたパナマ運河攻撃作戦は数ヶ月も前に「戦略的な意義こそあるが、そんな悠長な真似はしてられない」と中止されていた。 しかしそんな折、7月20日に第一潜水隊に最初の任務が下ったのだ。 任務内容はウルシー環礁に停泊する米軍機動部隊の攻撃で、作戦名は『嵐作戦』。 伊13、伊14に泊地偵察用の『彩雲』2機((『彩雲』は本来潜水艦運用のできない機体のため、使い捨て前提だった))を搭載し、伊400、伊401は『晴嵐』6機を搭載、『彩雲』による偵察の後、『晴嵐』で機動部隊に一撃を加えるのが役目だった。 任務を拝命した伊401は7月23日、先にウルシーへと向かった伊14に続き、伊400と共に大湊を出港。この時『晴嵐』搭乗員に第六艦隊司令の醍醐中将から短刀が渡されたという((短刀を渡されるのは特攻任務を意味し、正式な特攻ではないものの非常に生還率の低い任務に際して行われたものと思われる))。 出港後伊401と伊400はそのまま真っすぐウルシー環礁南方へ向かうコースが予定されていたが、潜水隊司令の有泉龍之介大佐((インド洋通商破壊作戦時のはっちゃんこと伊8艦長))がこのコースでは危険だと迂回コースへの変更を決定する。 そして伊400へコース変更を打電した伊401は、8月上旬にコース変更後の第一次合流海域であるミクロネシア諸島のポナペ島近海までたどり付く。 だが、待てども伊400は来なかった。 実はコース変更の電文が手違いで伊400に伝わっておらず、伊400は当初のコースでウルシー環礁を目指していたのである。 だがそんな事を知らない伊401は仕方なく最終合流点であるウルシー環礁南方を目指す。 この頃から伊401の無線室ではアメリカ側による日本降伏の旨を記した電文が何度も傍受されていたという。 そして伊401は本土での降伏発表の翌日である8月16日、『晴嵐』による攻撃を翌17日に控えていた伊401は、ウルシー環礁南方で終戦の電文を受け取ったのだった。 伊401は日本降伏を受けて大湊へと帰投することとし、『晴嵐』含む一切の弾薬と武器、機密書類の類を南海の海底へ葬って、進路を北に取った。 8月29日深夜、単独で大湊を目指していた伊401は、三陸沖で米軍潜水艦SS-398セグンドと接触。 闇夜のためセグンドが気づかなかったので、伊401は持ち前の強心臓を活かして米潜を撒いてしまおうと画策するも、突然の主機故障によりこの企みは失敗。 夜明けとともに伊401はセグンドに捕捉され、伊401は米軍に投降。横須賀へと回航された。 回航中、最後まで米軍への投降を良しとしなかった有泉潜水隊司令は司令室でピストル自決している。 9月15日、他の海軍艦艇とともに除籍。その後佐世保を経てアメリカ本土に回航され、各種調査を受けた後にハワイ・オアフ島沖で撃沈処分とされた。 日本海軍の建造した巨鯨は、今もオアフ島沖で静かに眠っている。 ---- *台詞一覧 ---- |状況 |台詞|関連する史実や元ネタ、解説など| |自己紹介|提督、ごきげんよう。潜特型2番艦、伊401です。シオイって呼んでね!| | |自己紹介(改造後)|提督、ごきげんよう。潜特型2番艦、伊401、改良型です| | |秘書クリック会話①|なんですか~?|(改造後も変化なし)| |秘書クリック会話②|飛行機格納筒はあんまり触っちゃダメですよ?|| |秘書クリック会話③|潜ります?潜っちゃいます!?|| |秘書クリック会話②(改造後)|だーかーらー、晴嵐はデリケートなんだから、あんまり触んないでって|| |秘書クリック会話③(改造後)|潜ります?潜らせちゃいます?|| |戦績表示時|えっとー、艦隊と提督の情報ですね。|| |戦績表示時(改造後)|ん~?提督、調子良い?どう?|| |編成選択時|伊401、出撃します!|| |装備時①|やったー!その強化、いいと思います!|| |装備時②|あっ、いいね!いいと思います!|| |装備時③|潜っちゃうよ!|(改造後も変化なし)| |装備時①(改造後)|あぁ、そう来たかぁ。ありです!|| |装備時②(改造後)|うんうん、いいね!いいと思います!|| |>|>|(マップ選択・資材発見・修復剤使用・装備開発と装備時③は共通)| |補給時|あーっ、ありがと!大切大切。|| |ドック入り|お風呂にどぼーんしてきます!|| |ドック入り(改造後)|お風呂直行! どぼーん!|| |ドック入り(重傷)|長いお風呂もいいですよね~。うん!|| |ドック入り(重傷)(改造後)|お風呂はいいですよね~。うんうん!|| |建造時|新しい娘が来たみたい。どんなだろう?|| |艦隊帰投時|作戦完了。艦隊、帰投しました。|| |艦隊帰投時(改造後)|作戦おーしまいっ! 艦隊、戻りました!|| |出撃時①|伊401、出撃します。|| |出撃時①(改造後)|旗艦、伊401、出撃します!|| |出撃時②|潜水空母、伊400型、出番です!|| |出撃時②(改造後)|潜水空母、伊400型、さあ、急速潜航です!|| |戦闘開始時|さぁ、伊400型の戦い、始めるよ!|| |戦闘開始時(改造後)|よーし、伊401の華麗な戦い、始めちゃうよ!|| |攻撃時|いっけぇー!|| |攻撃時(改造後)|やっちゃうからね!|| |夜戦開始時|さぁ、夜もひと踏ん張り、やっちゃうからね!|| |夜戦開始時(改造後)|ふふーん、伊400型の追撃はしつこいんだから!|| |夜戦攻撃時|晴嵐と酸素魚雷、イケてるでしょ?|夜戦では晴嵐発進できないのだが…| |夜戦攻撃時(改造後)|晴嵐さんたちは友達だもーん!|同上| |MVP時|あっ、私が活躍しちゃった? やったねっ。やっぱり伊400型はいけるじゃない!|| |被弾小破①|あー!やだやだ!|| |被弾小破②|-|| |被弾カットイン|くうっ!やられたー…。でも、まだまだやれるよ、なめないで!|| |撃沈時(反転)|COLOR(white):---|| |時間|台詞|関連する史実や元ネタ、解説など| |00:00|マルマルマルマル。提督、おつかれさまですよー|| |01:00|マルヒトマルマル。シオイ、ちょっと眠いなー。あ、まだ起きてるよ。|| |02:00|マルフタマルマル。提督、そろそろ寝ないの? 本当!? がんばるなぁ~。|| |03:00|マルサンマルマル。提督ー、シオイ...少しだけ...横になる...ね...むにゃ...。|| |04:00|マルヨンマルマル。そろそろ朝か~。 んんーっと。 しょうがない、頑張るしかないねー|| |05:00|マルゴウマルマル。朝ですね。よぉーし、頑張るぞ!! おー!|| |06:00|マルロクマルマル。提督!朝ですよ朝!朝のひと潜り、しちゃう?|| |07:00|マルナナマルマル。朝ご飯食ぁべよ!シオイ、何がいいかな~。 ...藻ずくとか?|| |08:00|マルハチマルマル、提督、朝ご飯美味しかった? うん、良かった!|| |09:00|マルキュウマルマル。さあ!そろそろ本格的に出撃しちゃうっ!!ねぇ!|| |10:00|ヒトマルマルマル。そうねぇ...対潜装備に駆逐艦とか軽巡とかは、ちょっとやーね。|| |11:00|ヒトヒトマルマル。提督そろそろお昼よねぇ?何にする?お昼!ねぇー?|| |12:00|ヒトフタマルマル、ヤッター、お昼だ!半舷上陸していい、かなぁ?|| |13:00|ヒトサンマルマル。お昼美味しかったねぇー提督ぅ。やっぱお昼はカレーだよねぇ!|| |14:00|ヒトヨンマルマル。潜水艦だけで艦隊組んで、ちょっと潜ってこようよ。|| |15:00|ヒトゴウマルマル。提督!成績が更新されますねぇ!確認しますぅ?|| |16:00|ヒトロクマルマル。んーさすがにちょっと疲れたかな。提督、少し休む?|| |17:00|ヒトナナマルマル。もうすぐ夜だねぇ。はぁ~疲れた~、晩ご飯何だろう。ねぇ|| |18:00|ヒトハチマルマル。提督ー、日が暮れちゃったよ?そろそろ今日はお終い?|| |19:00|ヒトキュウマルマル。提督ー、ここからの夜景もいいよね。わりと好き|| |20:00|フタマルマルマル。さ、晩ご飯食べよ! 今日は何かなぁ? ワクワクするね!|| |21:00|フタヒトマルマル。あぁ~今日も疲れたねぇ。晴嵐を整備して、そろそろ寝ちゃおうかな。|| |22:00|フタフタマルマル。どっぷり夜だよ~。晴嵐も片付けたし、そろそろ休まない?|| |23:00|フタサンマルマル。提督そろそろ寝ようよー。睡眠時間も大切だよ。|| |放置時|えーっとー…。運河とか…ね。運河とかいってみたいね~?……ね?|パナマ運河攻撃作戦が計画されていたが、実現しなかった| ---- *コメント 最新の30コメントを表示しています。 #comment_num2(num=30,disableurl,log=コメント/伊401) ---- *タグクラウド #tag_cloud(sort=num) ---- *関連ページ #related(sort=timestamp) ---- ▼wikiレンタル代価広告
#image(no155.PNG) #contents() &autolink(id=wikibody) //@wiki形式_艦娘新規テンプレ コピー作成すると捗る //1行目の画像、75行目のコメントの書き換えお忘れなく。 ---- *CV ---- 伊瀬茉莉也 ---- *Illustrator ---- しばふ ---- *伊400型とは? #image(I400.jpg) 上の写真は伊400 その潜水艦は第二次世界大戦、あるいはその後の海軍史や兵器開発に大きな影響を残したとも言っても過言ではないだろう。 大日本帝国海軍が開発した当時としては世界最大の潜水艦、それがこの伊401の所属する「伊400」型である。正式名称は&bold(){伊號第四百型潜水艦(いごうだいよんひゃくがたせんすいかん)}。 別名&bold(){潜特型(せんとくがた)}とも呼ばれる。まずは伊401本人を執筆する前にこの伊400型の特徴についてある程度知っていただきたい。 帝国海軍が殲滅作戦の一環として「潜水艦による敵艦隊攻撃」という物を立案。 これはアメリカ西海岸まで進行してアメリカ艦隊を攻撃し、殲滅するという作戦だった。 その折、伊400型は建造が検討される際「アメリカの要所であるパナマ運河を攻撃するために、攻撃機を搭載可能な艦を」という案が付随され、改マル5計画という計画で18隻建造されることが決定した。 この大胆な案を発したのは誰かは分からないが、伊401艦長を務めた南部伸清少佐は「おそらく山本五十六GF長官あたりが考えたのでは?」と残している。 さて、彼女の自己紹介の中にもあるように「地球をぐるっと一周できる長大な航続距離」というのは、前述した「アメリカの要所であるパナマ運河を攻撃するために、攻撃機を搭載可能な艦を」という作戦を可能にするための事を指している。 ここで一つ疑問があるとすれば何故「パナマ運河を攻撃」するのか?と言う事であろう。 当時のアメリカ本土は広大な土地であり、その分陸路あるいは海路での輸送能力が重要だった。 しかし、当時のアメリカ国内の陸路による輸送網はまだ貧弱であり、西海岸の物資を東海岸まで輸送するには海路輸送の方が手っ取り早かった。 そこで日本海軍は西海岸の要衝であると同時に、東西海岸をつなぐ輸送の心臓部であったパナマ運河を断ち切ろうと考えたのである。 それが、伊400型の特徴の一つである「&bold(){長大な航続能力}」を生み出すきっかけの一つになったのである。 この航続能力の高さは、パナマ運河どころか米東海岸のワシントンDCやニューヨークを攻撃できるのではないかとも考えられたほどであった。 そしてもう一つの特徴といえば「&bold(){特殊攻撃機「晴嵐」を3機搭載する潜水空母}」であろう。 伊400型の開発経緯は上に記載している通りだが、攻撃機を搭載可能な艦として潜水空母としての開発も決まった。 航空機搭載潜水艦そのものはそれまでの巡潜型もそうであった。 しかし、これらの艦載機は零式小型水上&bold(){偵察機}であり、攻撃能力は60kg爆弾が1発搭載できる、文字通りの雀の涙程度でしかなかった。 そのため攻撃が可能な攻撃機を必要としたため、「特殊攻撃機・晴嵐」を開発したのである。 晴嵐に関しての説明はここでは省くが、晴嵐は伊400型のために開発されたようなものであり、そのため「特異の海軍機」と呼ばれた。 その攻撃機を格納しなければならない伊400型は必然的に巨大化していき、第二次世界大戦中に就航した潜水艦の中で最大となった。 全長・全幅はそれぞれ122m、12.0mの巨体となった。これは米海軍のガトー級潜水艦の全長・全幅をそれぞれ37m、3.8mも上回っている。 主力駆逐艦の中でも少し大柄な[[島風]]ですら全長120.5m、全幅11.2mなのを考えれば、これでどれだけの巨大な艦かわかるだろう。 さらに基準排水量は水上でも3,530t、海中では6,560tと、駆逐艦どころか軽巡の[[夕張]]・[[天龍]]型を完全に上回っていた。 しかし、3機の艦載機、巨大な船体に仕上げなければならなかったためとてもデリケートなものだった。 また、その巨体と構造物の多さ故に、海中速度は従来通り非常に低速なものとなってしまった。 伊400型は上記のとおり、大きく分けて二つの特徴があった。 しかし戦局の悪化に伴い、伊400型が形となった頃には本土周辺の制海権や制空権を失っており、パナマ運河攻撃という作戦はほぼ不可能な状況になっていた。 しかも当初18隻も建造される事になっていたにもかかわらず、戦局の悪化に伴い建造数は5隻まで縮小。 やむなく建造中の巡潜甲型の一部に晴嵐の運用能力と伊400型並の航続能力を付与した簡易型の潜水艦(巡潜甲型改2型)で補う形となった。 時勢のため伊400型は実に不遇な運命に身を拘束されてしまったと言えよう。 実際に完成した伊400型は伊400、伊401、伊402の三隻のみだが、どれも出撃中や訓練中に終戦を迎えたため具体的な戦果をあげることもなかった。 伊400と伊401は終戦後にアメリカに調査のため接取。竣工の遅れた伊402は五島沖で連合国に艦能力が漏れないよう撃沈処分となっている。 これに先立って、伊400・伊401に搭載されていた晴嵐は機密保持のため海上にて処分となった。 そして世界は驚愕することとなる。 アメリカに接取された伊400・401はその機密性を暴こうと徹底した調査がなされる。 潜水艦内部の技術はそれほどではなかったが、艦載機運用可能、長大な航続能力を保有した潜水艦ということに大きな衝撃をアメリカは受けることとなった。 その後この能力がアメリカ以外、特に共産勢力であったソ連に漏れないようにハワイ沖でそれぞれ撃沈処分を受けた。 伊401は2005年にオアフ島沖にて発見。また伊400が2013年8月にハワイ沖で発見されたニュースは記憶に新しい。 伊400型のデータはアメリカの潜水艦技術の開発に大きく貢献したことは間違いないと見える。 結果としてその後、米国海軍はガトー級にドイツのV1巡航ミサイルをコピーしたルーン巡航ミサイルを搭載・発射する実験を行う。 これを基礎とし、レギュラス巡航ミサイルを搭載した改造ガトー級やグレイバック級潜水艦が次々配備。伊400型の構造はこれらの艦に形を変えながら受け継がれた。 そして1959年には、より進歩的な垂直発射形のSLBM・ポラリス弾道ミサイル搭載の戦略原潜『ジョージ・ワシントン』が就役している。 伊400型は世界の潜水艦の今後を示した艦となった。 そこからミサイルの発射可能な潜水艦、そして現代の潜水艦の代名詞といってもいい原子力潜水艦の原型といった開発の教導的存在なったことは、不遇の運命を辿った伊400型姉妹にとって救いになったかもしれない。 なお、最後の聯合艦隊長官となった小沢治三郎中将は、軍令部次長時代に伊400型を使用した「PX作戦」という作戦を立案している。 これはアメリカ西海岸の大都市に対して、致死性病原菌を保有するネズミや蚊などを『晴嵐』で散布し、生物災害を起こすという計画であった。 しかし生物兵器を保有・運用する陸軍側からあまりに非人道であり、全世界からの反発を招くとしてこの計画は却下された。 現在の戦略原潜たちが背負い続ける業も、また伊400型の時代から受け継がれたものなのかもしれない。 ---- *史実情報 ---- #image(I401.jpg) 正式名称は「伊号第四〇一潜水艦」。潜特型(伊400型)2番艦。 1943年度の改マル五建造計画で他の潜特型と共に計画・建造され、1945年1月に佐世保海軍工廠にて竣工している。 この時、伊401は第六艦隊第一潜水隊旗艦を任されている。 この当時の第一潜水隊は『晴嵐』を用いた特殊攻撃を行える艦のみで構成された隊で、伊401の姉妹艦伊400、及び巡潜甲型改2型の伊13、伊14が所属した。 第六艦隊の切り札たるこの特殊部隊に所属した伊401は、伊400、伊13と共にまだ平和な日本近海や内海を中心に訓練に励み、6月には『晴嵐』の飛行訓練も実施されるようになった。 同年7月下旬、ひと通りの訓練を終え、実戦配備可能な練度となった第一潜水隊であったが、時勢は既に本土決戦秒読みとなった頃。 既に機動部隊も戦艦部隊も壊滅し、艦を動かす燃料すら無くなった時分に、特殊攻撃を行う潜水隊の存在に疑問が上がるのも当然だった。 計画当初より予定されていたパナマ運河攻撃作戦は数ヶ月も前に「戦略的な意義こそあるが、そんな悠長な真似はしてられない」と中止されていた。 しかしそんな折、7月20日に第一潜水隊に最初の任務が下ったのだ。 任務内容はウルシー環礁に停泊する米軍機動部隊の攻撃で、作戦名は『嵐作戦』。 伊13、伊14に泊地偵察用の『彩雲』2機((『彩雲』は本来潜水艦運用のできない機体のため、使い捨て前提だった))を搭載し、伊400、伊401は『晴嵐』6機を搭載、『彩雲』による偵察の後、『晴嵐』で機動部隊に一撃を加えるのが役目だった。 任務を拝命した伊401は7月23日、先にウルシーへと向かった伊14に続き、伊400と共に大湊を出港。この時『晴嵐』搭乗員に第六艦隊司令の醍醐中将から短刀が渡されたという((短刀を渡されるのは特攻任務を意味し、正式な特攻ではないものの非常に生還率の低い任務に際して行われたものと思われる))。 出港後伊401と伊400はそのまま真っすぐウルシー環礁南方へ向かうコースが予定されていたが、潜水隊司令の有泉龍之介大佐((インド洋通商破壊作戦時のはっちゃんこと伊8艦長))がこのコースでは危険だと迂回コースへの変更を決定する。 そして伊400へコース変更を打電した伊401は、8月上旬にコース変更後の第一次合流海域であるミクロネシア諸島のポナペ島近海までたどり付く。 だが、待てども伊400は来なかった。 実はコース変更の電文が手違いで伊400に伝わっておらず、伊400は当初のコースでウルシー環礁を目指していたのである。 だがそんな事を知らない伊401は仕方なく最終合流点であるウルシー環礁南方を目指す。 この頃から伊401の無線室ではアメリカ側による日本降伏の旨を記した電文が何度も傍受されていたという。 そして伊401は本土での降伏発表の翌日である8月16日、『晴嵐』による攻撃を翌17日に控えていた伊401は、ウルシー環礁南方で終戦の電文を受け取ったのだった。 伊401は日本降伏を受けて大湊へと帰投することとし、『晴嵐』含む一切の弾薬と武器、機密書類の類を南海の海底へ葬って、進路を北に取った。 8月29日深夜、単独で大湊を目指していた伊401は、三陸沖で米軍潜水艦SS-398セグンドと接触。 闇夜のためセグンドが気づかなかったので、伊401は持ち前の強心臓を活かして米潜を撒いてしまおうと画策するも、突然の主機故障によりこの企みは失敗。 夜明けとともに伊401はセグンドに捕捉され、伊401は米軍に投降。横須賀へと回航された。 回航中、最後まで米軍への投降を良しとしなかった有泉潜水隊司令は司令室でピストル自決している。 9月15日、他の海軍艦艇とともに除籍。その後佐世保を経てアメリカ本土に回航され、各種調査を受けた後にハワイ・オアフ島沖で撃沈処分とされた。 日本海軍の建造した巨鯨は、今もオアフ島沖で静かに眠っている。 ---- *台詞一覧 ---- &table_color(table1,#ddd){} |~状況 |~台詞|~関連する史実や元ネタ、解説など| |自己紹介|提督、ごきげんよう。潜特型2番艦、伊401です。シオイって呼んでね!| | |自己紹介(改造後)|提督、ごきげんよう。潜特型2番艦、伊401、改良型です| | |秘書クリック会話①|なんですか~?|(改造後も変化なし)| |秘書クリック会話②|飛行機格納筒はあんまり触っちゃダメですよ?|| |秘書クリック会話③|潜ります?潜っちゃいます!?|| |秘書クリック会話②(改造後)|だーかーらー、晴嵐はデリケートなんだから、あんまり触んないでって|| |秘書クリック会話③(改造後)|潜ります?潜らせちゃいます?|| |戦績表示時|えっとー、艦隊と提督の情報ですね。|| |戦績表示時(改造後)|ん~?提督、調子良い?どう?|| |編成選択時|伊401、出撃します!|| |装備時①|やったー!その強化、いいと思います!|| |装備時②|あっ、いいね!いいと思います!|| |装備時③|潜っちゃうよ!|(改造後も変化なし)| |装備時①(改造後)|あぁ、そう来たかぁ。ありです!|| |装備時②(改造後)|うんうん、いいね!いいと思います!|| |>|>|(マップ選択・資材発見・修復剤使用・装備開発と装備時③は共通)| |補給時|あーっ、ありがと!大切大切。|| |ドック入り|お風呂にどぼーんしてきます!|| |ドック入り(改造後)|お風呂直行! どぼーん!|| |ドック入り(重傷)|長いお風呂もいいですよね~。うん!|| |ドック入り(重傷)(改造後)|お風呂はいいですよね~。うんうん!|| |建造時|新しい娘が来たみたい。どんなだろう?|| |艦隊帰投時|作戦完了。艦隊、帰投しました。|| |艦隊帰投時(改造後)|作戦おーしまいっ! 艦隊、戻りました!|| |出撃時①|伊401、出撃します。|| |出撃時①(改造後)|旗艦、伊401、出撃します!|| |出撃時②|潜水空母、伊400型、出番です!|| |出撃時②(改造後)|潜水空母、伊400型、さあ、急速潜航です!|| |戦闘開始時|さぁ、伊400型の戦い、始めるよ!|| |戦闘開始時(改造後)|よーし、伊401の華麗な戦い、始めちゃうよ!|| |攻撃時|いっけぇー!|| |攻撃時(改造後)|やっちゃうからね!|| |夜戦開始時|さぁ、夜もひと踏ん張り、やっちゃうからね!|| |夜戦開始時(改造後)|ふふーん、伊400型の追撃はしつこいんだから!|| |夜戦攻撃時|晴嵐と酸素魚雷、イケてるでしょ?|夜戦では晴嵐発進できないのだが…| |夜戦攻撃時(改造後)|晴嵐さんたちは友達だもーん!|同上| |MVP時|あっ、私が活躍しちゃった? やったねっ。やっぱり伊400型はいけるじゃない!|| |被弾小破①|あー!やだやだ!|| |被弾小破②|-|| |被弾カットイン|くうっ!やられたー…。でも、まだまだやれるよ、なめないで!|| |撃沈時(反転)|COLOR(white):---|| ---- *時報 ---- &table_color(table2,#ddd){} |~時間 |~台詞|~関連する史実や元ネタ、解説など| |00:00|マルマルマルマル。提督、おつかれさまですよー|| |01:00|マルヒトマルマル。シオイ、ちょっと眠いなー。あ、まだ起きてるよ。|| |02:00|マルフタマルマル。提督、そろそろ寝ないの? 本当!? がんばるなぁ~。|| |03:00|マルサンマルマル。提督ー、シオイ...少しだけ...横になる...ね...むにゃ...。|| |04:00|マルヨンマルマル。そろそろ朝か~。 んんーっと。 しょうがない、頑張るしかないねー|| |05:00|マルゴウマルマル。朝ですね。よぉーし、頑張るぞ!! おー!|| |06:00|マルロクマルマル。提督!朝ですよ朝!朝のひと潜り、しちゃう?|| |07:00|マルナナマルマル。朝ご飯食ぁべよ!シオイ、何がいいかな~。 ...藻ずくとか?|| |08:00|マルハチマルマル、提督、朝ご飯美味しかった? うん、良かった!|| |09:00|マルキュウマルマル。さあ!そろそろ本格的に出撃しちゃうっ!!ねぇ!|| |10:00|ヒトマルマルマル。そうねぇ...対潜装備に駆逐艦とか軽巡とかは、ちょっとやーね。|| |11:00|ヒトヒトマルマル。提督そろそろお昼よねぇ?何にする?お昼!ねぇー?|| |12:00|ヒトフタマルマル、ヤッター、お昼だ!半舷上陸していい、かなぁ?|| |13:00|ヒトサンマルマル。お昼美味しかったねぇー提督ぅ。やっぱお昼はカレーだよねぇ!|| |14:00|ヒトヨンマルマル。潜水艦だけで艦隊組んで、ちょっと潜ってこようよ。|| |15:00|ヒトゴウマルマル。提督!成績が更新されますねぇ!確認しますぅ?|| |16:00|ヒトロクマルマル。んーさすがにちょっと疲れたかな。提督、少し休む?|| |17:00|ヒトナナマルマル。もうすぐ夜だねぇ。はぁ~疲れた~、晩ご飯何だろう。ねぇ|| |18:00|ヒトハチマルマル。提督ー、日が暮れちゃったよ?そろそろ今日はお終い?|| |19:00|ヒトキュウマルマル。提督ー、ここからの夜景もいいよね。わりと好き|| |20:00|フタマルマルマル。さ、晩ご飯食べよ! 今日は何かなぁ? ワクワクするね!|| |21:00|フタヒトマルマル。あぁ~今日も疲れたねぇ。晴嵐を整備して、そろそろ寝ちゃおうかな。|| |22:00|フタフタマルマル。どっぷり夜だよ~。晴嵐も片付けたし、そろそろ休まない?|| |23:00|フタサンマルマル。提督そろそろ寝ようよー。睡眠時間も大切だよ。|| |放置時|えーっとー…。運河とか…ね。運河とかいってみたいね~?……ね?|パナマ運河攻撃作戦が計画されていたが、実現しなかった| ---- *同型艦 伊号第四〇〇潜水艦(第5231号艦) 伊400 ― &bold(){伊401} ― 伊402 ― 伊403 ― 伊404 ― 伊405 ---- *コメント 最新の30コメントを表示しています。 #comment_num2(num=30,disableurl,log=伊401/コメント) ---- *タグクラウド #tag_cloud(sort=num) ---- *関連ページ #related(sort=timestamp) ---- ▼wikiレンタル代価広告

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