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歩み続ける者達

あれからどれくらい走っただろうか。警察や暴徒化した住民を何とか振り切った二人は、小さな公園で休憩していた。
一区間を走りきるのはゼンガーからすれば息切れを起こす程度だったが、一方の杏子は相当堪えたらしく、ぐったりした様子でベンチに寄りかかって、静かに寝息を立てていた。魔女を狩り続けていたとは言え、中学生と武道の達人を比べるのはアレだが、体力の差は一目瞭然であった。

疲労に襲われ眠っている杏子を尻目に、ゼンガーは一人考えていた。
そもそも何故やらない夫は殺し合いを始めたのか。
現時点で最も考えられるのは、やらない夫の背後に何者かが、時空をも操るような力を持つ存在がおり、やらない夫はその存在に従っているというケースだ。それなら、あれだけの人数を手配するのも容易である。
問題なのは何故、杏子のような少女が殺し合いに招かれたのかについてだ。彼女の実力は初対面の時と警察の前で変身した時に、ある程度だが知る事が出来た。しかし、それがこの戦いに巻き込まれる理由にはならない。またあの会場にいた時、杏子と同年齢と見て取れる少女達もいた。
彼らの目的の真意は分からないが、だからと言って自分達はここで止まる訳にはいかない。何も守れない剣など、何の意味も無い事は彼が一番よく知っていた。

そう思っていた矢先であった。
「何難しそうな顔を浮かべてるんだい?」
隣で寝ていたはずの杏子の声がした。
「杏子、何時の間に起きていたのだ?」
「ついさっきだよ。ふと起きたら、あんたが鬼みたいな顔しながら考え事してたからさ、それを見てたんだよ。」
「・・・そうか。起きて早々すまないが、そろそろ場所を移すぞ。警察がここまでくるとは思えんが、俺達はここで止まり続けている訳にはいかんのだ。」
そう言うとゼンガーは杏子がいるのを確認したのち、公園を後にした。

◆ ◇ ◆ ◇

ゼンガーが一人考え事をしている頃、同じ区の商店街に一人の少女がいた。

「全く・・・何がどうなってるのよ・・・」
その少女―――御坂美琴は困惑していた。
ハワイでの戦いが終わり、日本へ帰国して一眠りついたと思ったら、全く知らない場所にいたのだ。その後にも、人間なのかよく分からない男―――やらない夫に殺し合いをするように言われた挙句、それに抵抗した男―――ミストの首が砕け散った。そして気がついたらこの商店街にいたという訳だ。

仮にも彼女は元の世界では学園都市でも数少ないレベル5の一人であり、そして能力
「超電磁砲」も電撃使い系では最強を誇っている。しかし、この世界でそれが通じるとは限らない。全く知らない連中相手に「超電磁砲」が通用するか、それ以前にこの殺し合いを生き残れるかどうかさえ分からないのだ。
だが、それでも彼女はここで止まる訳にはいかなかった。彼女には特別な感情を抱いている男がいた。彼が殺し合いに巻き込まれているかは分からない。仮に巻き込まれていたとしても、彼なら大丈夫だと思いたかった。
しかし、あの時やらない夫は一瞬にしてミストの首を爆破させた。そして自分の周りにいた誰と分からない人達が何も言えなくなったのを考えると、やらない夫は相当な力を持っていると確信させる決定打となった。
そんな中で彼が生きていられるだろうか。生きていてほしいが、もし万が一の事があったら・・・。

考えること数分。元々殺し合いに乗る気もなかった彼女は、一人でも多くの参加者を助けながら、殺し合いを阻止する事を決意した。
その思いを胸に秘めて、行動を開始しようとすると目の前に二つの人影が見えた。
よく目を凝らしてみると、それは一人の大男と一人の少女だという事。そして見るからに参加者である事が分かった。

「待ちなさい。あんた達、参加者なんでしょ?」
そう訪ねると二人組みのうち、少女が口を開いた。
「悪いけど、あたし達は今あんたに関わってる時間は無いんだ。そこを退いてくれ。」
この時杏子は自分のミスに気付き、直様謝ろうとしたがもう遅かった。
その後、口論を続ける女子中学生に対し、
ゼンガーの喝が飛んできたのは言うまでもなかった。

◆ ◇ ◆ ◇

 それから数十分後、三人はネットカフェの個室にいた。
事の発端は一夜を過ごせる場所を探す時だった。当初はホテルを考えていたが、
大の大人と女子中学生二人がこんな時間帯にホテルへチェックインしようとするのは、
どう見てもアレであり言い逃れできないのは目に見えていた。
特にゼンガーと杏子は中央区で指名手配されている件もあり、これ以上警察沙汰に巻き込まれるのは圧倒的に不利になる為、極力回避したかった。
 そうこうしている内に、三人の目にある看板が映った。

『ネットカフェ24時間営業中』

 その時、杏子と美琴の脳内に電流が走った。そして考えが一致したのか、
ゼンガーにネットカフェとは何なのか疑問に思わせる時間も与えず、ネットカフェへと入っていった。

 個室に入ってから三人は、持っているだけの情報を話した。
それぞれの世界観がある程度は分かったが、肝心な殺し合いについての情報はあまりにも少なかった。
そんな中、杏子が口を開いた。
「ところで美琴。お前はどんな物を支給されたんだ?」
「私の支給品?えぇっと・・武器になりそうな物はこの剣くらいね。」

 その瞬間、茶を啜りながら彼女達の会話を見ていたゼンガーの目の色が変わった。
そして、目の色が変わるのを二人は見逃さなかった。

◆ ◇ ◆ ◇

美琴の手に握られていた物。それは小さくなっていたとは言え、紛れも無く自身がパイロットを務める機体・ダイゼンガーの武装、参式斬艦刀であった。
(何故、美琴の支給品に斬艦刀が?やらない夫が仕込んだものと考えられるが、問題はどうやって斬艦刀をダウンサイジングしたかだ。
恐らくやらない夫にこのような技術は持っていないはず。となると、やらない夫の背後にいる者の仕業と考えるのが妥当か。だがそうだとすると・・・)

 そう一人で物思いに耽っていると、彼女達の声が聞こえた。
「ゼンガー、さっきから何を考えているんだ?」
「そうよ。この剣見てから急に目の色変えたと思ったら、ずっと考え込んじゃって。どうしたの?」
「む、お前達か・・・そろそろ寝たほうが良いぞ。朝になったらどうなるか分からんからな。」
そう言い終えた時、今までの疲労が襲ってきたのか、ゼンガーは倒れるように眠ってしまった。
「あっ、ちょっと!もう・・・聞きたいことがたくさんあったのに・・・それで、杏子はどうするの?」
「あたしももう寝るよ。今日は色々とありすぎたからね。それに・・・」
「それに?」
「・・・何でもない」
言えるはずも無かった。あの時のゼンガーが父親に見えたなんて、信頼できる人だとしてもとても言う事なんてできなかった。そう考えながら杏子もまた深い眠りについた。

 ただ一人残された美琴はどうするか考えていた。
漫画を読もうにも、夢中になって結局一睡もできない。
もしくはゼンガーか杏子に叩き起こされるビジョンが見える。
それから次々に何をするか頭に浮かべるも、どれも決定打にはならず、
気付けば彼女も眠る体勢に入っていた。
(明日は・・・6時に目覚ましがなるようにしておけばいいわね。)
そう頭の中で考えながら目覚まし時計を調整し、そのまま眠っていった。

しかし、美琴は知らなかった。朝6時はやらない夫の第一回ラジオ放送が始まるという事を。
だがそこには、決して歩く事を止めない三人のつかの間の休息時間が流れているだけだった。


【1日目・深夜/G-8 港区 ネットカフェ】

【ゼンガー・ゾンボルト@スーパーロボット大戦OG】
【状態】健康
【装備】銀次の日本刀@ブラックラグーン
【道具】支給品一式、ペプシ缶×5本@ペプシマン
【思考】
基本:悪を断つ剣としてやらない夫を倒す
1:朝になるまでネットカフェに留まる
2:杏子や美琴と行動する
3:協力者を探す
【備考】
※第二次OGハードルートED後より参戦です。
※やらない夫の背後に時空を操る力を持つ者がいると考えています。
※『魔法少女まどか☆マギカ』『とある魔術の禁書目録』の世界の情報を得ました。
※美琴と支給品を交換するかは、他の書き手さんに任せます。

【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】健康、魔法少女状態
【装備】槍
【道具】支給品一式、クレジットカード@現実(残高14万5千5百円)、ランダム支給品0~2、ソウルジェム(穢れ無し)
【思考】
基本:殺し合いに乗る気はない
1:朝になるまでネットカフェに留まる
2:ゼンガーや美琴と行動する
3:さやか達はどうなったかな・・・
【備考】
※死亡後より参戦です
※『スーパーロボット大戦OG』『とある魔術の禁書目録』の世界の情報を得ました。

【御坂美琴@とある魔術の禁書目録】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、参式斬艦刀(ダウンサイジング)@スーパーロボット大戦OG、ランダム支給品0~2
【思考】
基本:殺し合いを阻止する
1:朝になるまでネットカフェに留まる
2:ゼンガーや杏子と行動する
3:アイツ(当麻)は今どうしているかしら・・・
【備考】
※ハワイ編終了後より参戦です
※『スーパーロボット大戦OG』『魔法少女まどか☆マギカ』の世界の情報を得ました。

※朝6時に目覚まし時計がなるようになっています。
その時間になったら確実に誰か一人は起きるかも知れません。
※第一回放送が流れるまでネットカフェに留まっていますが、
放送終了後にどう動くかは書き手さんに任せます。

※三人共、東(中央区)に戻ろうとは思っていません。

 

008:FEARLESS HERO 投下順 010:
 

時系列順

 
004:その罪、万死に値する ゼンガー・ゾンボルト  
004:その罪、万死に値する 佐倉杏子  
START 御坂美琴  

 

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