欧の竜王(ライダー)

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&setpagename(フェルニゲシュ) //真名 #AA{{{ ──────────────────────────────────────     \::::`丶、::/......\...............l.........../................l--─彡.../:::::::::ヽ      \::::/...................\.........l......../..,....._ノ.../................./_ ..-‐/、       /............/ニー-....._\...l...//_ /-─、ー-ニ/........./_ ..-‐/      /.............../..........._ -──'''_,r≦-‐  ̄`ヽヽー-....../ ̄...../     /.............//......../:::/ _,r≦        | |ニソニ=、-、../::::l  .─/........../:::/........./::::://、ニ{         / //ニ/ / ヘ≧}...../:l  ::::/....../:::::::/........./::::/  マム       //O / )ーヘ }__ イ/::l   /../:::::::::::/........./:::::l    lニ`ー──≦ニニニ{ {__//_/_二ニ=-  / ー-  __l........../:::::::l    /ニニニニニヘニニニヽ_/:.:.:. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄7 .      /l......./:: ̄::`ーニ≦l|ニニニニニニ\ニO_ <:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:/      /:::::|...../::::::_ -‐/:マニヘニoニニニニニ_ <:.:.:.:.:._ -─  ̄`ヽ:.:.:.:.{ /`ヽ      // l.../:::/.  /:::::::マニ\ニニニニ/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.___:.:.乂/:.:.:.:.:/`ヽ .       l//    l:::::::/\ニニ> 、ニニ/:.:.:.:.:./:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./_ -‐ ̄ ̄ .               l:::/    `ー-ニニ./:.:.:.:/:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.//////////              l/   _r≦ ̄ \/:.:./:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.////////////                  ヽ:.:.:.:.:.:./:/.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.://////////// 代理AA:ユート(遊戯王ARC‐V)/ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン(遊戯王モンスターARC‐Vその他) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【CLASS】ライダー 【マスター】 【真名】フェルニゲシュ 【性別】男性 【属性】混沌・善 ────────────────────────────────────── 【ステータス】筋力B 耐久A 敏捷C 魔力A 幸運E 宝具C ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【クラス別スキル】  対魔力:A   A以下の魔術は全てキャンセル。   事実上、現代の魔術師ではライダーに傷をつけられない。  騎乗:D(B)   騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み程度に乗りこなせる。   生前の死因の影響により、ランクが低下している。 ────────────────────────────────────── 【固有スキル】  竜圧:A   幻想種の頂点に位置する竜の中でも王であるライダーは、存在するだけで他の竜を威圧する。   竜の属性を持つ相手の全ステータスを2ランクダウンさせる。また、石化の状態異常を無効化する。  竜の渇喉:B   水分と魔力の相互変換を可能とする魔力炉心。飲料水などを魔力源として利用できる。   また、魔力を雷雨に変換して圧縮し、ブレスとして放出する。   ハンガリーの多頭竜(サーカニィ)は雷雨神の特質を持つ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【宝具】 『果て無き空路の幕明風(オーバーエンド・トルネード)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:10~30 最大補足:1人  英雄譚の始まりを告げる、王女を攫う強烈な上昇気流。  風に捕らえられたものは、天まで届く木の頂上にあるような異界に連れ去られてしまう。  その異界は国一つの大きさがある一枚の木の葉。地上のような街並みに畑、竜の館が存在する。  天まで飛ばされてしまえば脱出はほぼ不可能だが、ライダーはこの宝具で飛んでもノーダメージなので撤退にも利用できる。  異界の開閉はライダーの一存。ライダー一人なら異界に行っても問題なく戻ってこられる。 『五脚の弦馬(ツィンバロン)』 ランク:D- 種別:対人宝具 レンジ:1~30 最大補足:50人  五本の脚で支えられた大型の打弦楽器。本来の姿は五本足の駿馬。  この馬に振り落とされたことがライダーの死因であるから、  五本脚のツィンバロンに変身させることで騎乗物としての性能を失わせた。  この姿でも自立稼働し、人の気配、特に女性の動向を敏感に察知する。  周囲の人物の変化に応じて次々に異なる音楽を奏でるので、ライダーは奇襲に即応できる。 ────────────────────────────────────── 【Weapon】 『竜王の爪』  ヤーノシュを切り刻んだライダーの爪。 ────────────────────────────────────── 【来歴】 フェルニゲシュは、ハンガリーの民話に登場する、黒い一つ首の竜である。 民話『勇者ヤーノシュと黒龍フェルニゲシュ』に登場する。 *** 3人の姉を多頭竜たちに攫われたヤーノシュは、悲嘆に暮れてあてもない旅に出た。 ある町に着くと、王とその家族が続けて亡くなったため、一人残された王女も含めて皆が長い間喪に服していた。 ヤーノシュは城に行き、給仕として仕えた。21歳になった時、ヤーノシュは王女からの求婚に応じ、この国の王となった。 ある日、ヤーノシュが宮殿内の禁制の間に入ると、そこには石板で蓋をされた石桶があり、中から水を求める声がした。 ヤーノシュが水ではなくぶどう酒を与えると、黒竜フェルニゲシュが石板の封印を破って飛び出してきた。 フェルニゲシュはヤーノシュに3つのものを与える(3回命を助ける、といった意味)と言い飛び去ったが、途中でヤーノシュの妻である王妃を攫って行った。 ヤーノシュはフェルニゲシュがこの地域の竜王であることを知り、国の統治を家来に任せて、フェルニゲシュと王妃を探すべく旅立った。 辿り着いた不思議な世界には3人の姉と、その夫となった6つ、12、24の頭を持つ竜が居た。 多頭竜たちは「黒竜フェルニゲシュは自分達の首領ではあるが皆が不快に思っており、自分達が総掛かりでも倒すことはできず、かろうじて石桶に閉じ込めた」と話した。 ヤーノシュは多頭竜たちから借りた馬で王妃を救い出すが、しかし、厩にいる5本脚の馬の声を聞いた竜王が気付き、その馬でヤーノシュに追いついて王妃を奪い取った。 これは四回繰り返され、四回目の挑戦で遂にヤーノシュはフェルニゲシュに切り刻まれた。 王妃はフェルニゲシュに懇願し、ヤーノシュの死体を馬で運ぶことを了承させた。 ヤーノシュの死体は3匹の多頭竜の元に運ばれ、多頭竜たちは魔術でヤーノシュを生き返らせた。 ヤーノシュは多頭竜たちの助けで6本脚の馬を手に入れ、王妃を救い出す。 フェルニゲシュはまたも追ってきたが、5本脚の馬では追いつけない。 フェルニゲシュの拍車で痛めつけられた5本脚の馬は、兄である6本脚の馬が言うのに従い、急降下してフェルニゲシュを振り落として死なせた。 *** ヤーノシュという名前は、ハンガリーの民話では非常にポピュラーな名前。 『天まで届く木』という民話でも、別のヤーノシュが主人公として登場する。 *** 昔々、七つの国を七回越えた果てに王様が居て、王様には素晴らしく美しい一人娘が居た。 ある時突風が娘を捕らえ、王様の庭園の中心にある、天まで届くほど高い木の頂上へ連れ去ってしまった。 王様は告示を出した。娘を木の頂上から連れ戻すことのできる勇者が現れたなら、その勇者に娘と王国の半分を与え、王の死後には全領土を与えようと。 ヤーノシュという豚飼いの少年は、子豚に助言を与えられ、その夜に王様の元に出向いて自分が王女を連れ戻すと名乗り出た。 誰一人として木を登りきれるものは居なかったので、王様は子供には無理だと言ったが、仕方なくヤーノシュを見送ってやった。 ヤーノシュは斧を幹に打ち込んで登って行った。子豚の助言の通り、長くて細い枝を毛虫のように渡り、国が一つ収まるほど大きな葉に飛び移った。 ヤーノシュが葉の上を歩いていると、それを見付けた王女がヤーノシュに声を掛けた。 「ヤーノシュ、どこへ行くのです?」 「あなたを探していたのです。王女様」 王女はヤーノシュを館に招き入れ、夫である多頭竜には「自分の城の豚飼いが自分の居なくなったことを心配してやってきて、ここで奉公したいと言っているのです」と話した。 竜はヤーノシュを呑み込み、吐き出すことを3回繰り返した。 竜はヤーノシュに馬の世話をする仕事を与えた。但し痩せた子馬にだけは子馬が望むものを与えてはならないと言った。 ヤーノシュが一か月ほどよく働いて、竜の信頼を勝ち取った頃。 ある日、子馬がヤーノシュに話し掛けて、自分の言うことを聞けば王女を連れ戻すことができるだろうと言った。 子馬は竜をたぶらかして竜の力の源がどこにあるか聞き出すよう王女に言い、そしてそのありかが分かったら自分に言うようにと言った。 ヤーノシュはこれを王女に伝え、王女は竜の力の源の在処を聞き出した。 子馬は薪を一山燃やすように言い、それが出来上がるとその灰を舐めた。すると5本脚の金色の毛の駿馬(パリパ)になった。 ヤーノシュと5本脚の馬は竜の森に出かけていき、竜の力の源を砕いた。 力の源が奪われたことに気付いた竜は、ヤーノシュに命乞いをした。 しかしヤーノシュは許さず、竜の24の頭全てに剣を突き刺して息の根を止めた。 ヤーノシュは葉の上の国の首領となったが、王女とともに子馬の背にまたがり、地上に戻った。 地上では王様が悲しみのあまり死の床に就いていた。 王様の部屋に入ると、王女は王様に抱きついて再び会えたことを喜んだ。そして王様も喜びの涙にくれた。 それから王様はヤーノシュに、今日からおまえがこの国の王であり、我が娘と我が国はおまえのものだと言い、それから間もなく亡くなった。 ヤーノシュは王女を妻に迎え、その国の王となった。 *** 名目上葉の上の国の首領でもあるヤーノシュは、多頭竜たちから何度も戦いを挑まれたが、何匹集まろうと撃退していた。 しかしある日、ヤーノシュは眠っている間に石桶に幽閉されてしまう。 そしてヤーノシュは、王女によって死んだことにされるのだった。 ……『天まで届く木』の竜殺しヤーノシュが、フェルニゲシュの正体である。 ────────────────────────────────────── 【聖杯への願い】 フェルニゲシュの死は因果応報なのか? だとすれば何が悪かったのか? この疑問を解消すること。 【性格】 「自分を助けた者を3回まで助けるor許す」という自分ルールを順守。 このルールを決めたのは、「竜の命乞いを聞かなかったことが悪かったのではないか」という後悔から。 自分を呼び出したマスターについても、「願いを叶える手助けをした」ということでどんな非礼も3回までは許す。 致命的な裏切りも許す。その場合は「人間の醜い心が悪なのだろう」と結論付けて逝く。但し4回目の場合容赦無く殺す。 マスターの指示に忠実に従うが、心の底では誰も信頼しておらず、他者を信頼することを諦めている。 自分ルールは裏切られても失望だけで済ませる為の予防線でもある。 『天まで届く木』では助けられた5本脚の馬のことも、最期に裏切られたので信頼していない。 裏切られたのは1回なので、あと2回は許すが……。 【行動方針】 基本は命令通りに。4回目の非礼には死を与える。 ────────────────────────────────────── 【備考】 ドラゴンライダーではなく、世にも珍しいライダードラゴン。 中欧・東欧のドラゴンは竜人に近く、竜王として人間と共生することも多い。 竜王なので基礎ステータスとスキルは強力。但し宝具は微妙。 『天まで届く木』の竜殺しヤーノシュとフェルニゲシュを繋げた部分は完全に捏造。 「5本脚の馬」などの幾つかのモチーフが符合したことから。 『天まで届く木』のヤーノシュが竜となったのは、「竜はヤーノシュを呑み込み、吐き出すことを3回繰り返した。」 の部分で竜の力を得て新生したから、と考えるのが妥当だろう。 竜によって生み直される原理は http://www.hunterslog.net/dragonology/world/hungary/Magyar/01.html を参照されたし。 【参考文献】 ハンガリー民話 http://www5e.biglobe.ne.jp/~fujisino/hungary.html さらわれた娘A http://suwa3.web.fc2.com/enkan/minwa/jack/05.html フェルニゲシュ http://www.jiten.info/dic/fernyiges.html 蛇の友 http://www.hunterslog.net/dragonology/world/hungary/Magyar/01.html ────────────────────────────────────── }}} //サーヴァントデータ
&setpagename(フェルニゲシュ) //真名 ※鯖鱒wikiのものより古いデータが使われています。 #AA{{{ ──────────────────────────────────────     \::::`丶、::/......\...............l.........../................l--─彡.../:::::::::ヽ      \::::/...................\.........l......../..,....._ノ.../................./_ ..-‐/、       /............/ニー-....._\...l...//_ /-─、ー-ニ/........./_ ..-‐/      /.............../..........._ -──'''_,r≦-‐  ̄`ヽヽー-....../ ̄...../     /.............//......../:::/ _,r≦        | |ニソニ=、-、../::::l  .─/........../:::/........./::::://、ニ{         / //ニ/ / ヘ≧}...../:l  ::::/....../:::::::/........./::::/  マム       //O / )ーヘ }__ イ/::l   /../:::::::::::/........./:::::l    lニ`ー──≦ニニニ{ {__//_/_二ニ=-  / ー-  __l........../:::::::l    /ニニニニニヘニニニヽ_/:.:.:. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄7 .      /l......./:: ̄::`ーニ≦l|ニニニニニニ\ニO_ <:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:/      /:::::|...../::::::_ -‐/:マニヘニoニニニニニ_ <:.:.:.:.:._ -─  ̄`ヽ:.:.:.:.{ /`ヽ      // l.../:::/.  /:::::::マニ\ニニニニ/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.___:.:.乂/:.:.:.:.:/`ヽ .       l//    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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【宝具】 『果て無き空路の幕明風(オーバーエンド・トルネード)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:10~30 最大補足:1人  英雄譚の始まりを告げる、王女を攫う強烈な上昇気流。  風に捕らえられたものは、天まで届く木の頂上にあるような異界に連れ去られてしまう。  その異界は国一つの大きさがある一枚の木の葉。地上のような街並みに畑、竜の館が存在する。  天まで飛ばされてしまえば脱出はほぼ不可能だが、ライダーはこの宝具で飛んでもノーダメージなので撤退にも利用できる。  異界の開閉はライダーの一存。ライダー一人なら異界に行っても問題なく戻ってこられる。 『五脚の弦馬(ツィンバロン)』 ランク:D- 種別:対人宝具 レンジ:1~30 最大補足:50人  五本の脚で支えられた大型の打弦楽器。本来の姿は五本足の駿馬。  この馬に振り落とされたことがライダーの死因であるから、  五本脚のツィンバロンに変身させることで騎乗物としての性能を失わせた。  この姿でも自立稼働し、人の気配、特に女性の動向を敏感に察知する。  周囲の人物の変化に応じて次々に異なる音楽を奏でるので、ライダーは奇襲に即応できる。 ────────────────────────────────────── 【Weapon】 『竜王の爪』  ヤーノシュを切り刻んだライダーの爪。 ────────────────────────────────────── 【来歴】 フェルニゲシュは、ハンガリーの民話に登場する、黒い一つ首の竜である。 民話『勇者ヤーノシュと黒龍フェルニゲシュ』に登場する。 *** 3人の姉を多頭竜たちに攫われたヤーノシュは、悲嘆に暮れてあてもない旅に出た。 ある町に着くと、王とその家族が続けて亡くなったため、一人残された王女も含めて皆が長い間喪に服していた。 ヤーノシュは城に行き、給仕として仕えた。21歳になった時、ヤーノシュは王女からの求婚に応じ、この国の王となった。 ある日、ヤーノシュが宮殿内の禁制の間に入ると、そこには石板で蓋をされた石桶があり、中から水を求める声がした。 ヤーノシュが水ではなくぶどう酒を与えると、黒竜フェルニゲシュが石板の封印を破って飛び出してきた。 フェルニゲシュはヤーノシュに3つのものを与える(3回命を助ける、といった意味)と言い飛び去ったが、途中でヤーノシュの妻である王妃を攫って行った。 ヤーノシュはフェルニゲシュがこの地域の竜王であることを知り、国の統治を家来に任せて、フェルニゲシュと王妃を探すべく旅立った。 辿り着いた不思議な世界には3人の姉と、その夫となった6つ、12、24の頭を持つ竜が居た。 多頭竜たちは「黒竜フェルニゲシュは自分達の首領ではあるが皆が不快に思っており、自分達が総掛かりでも倒すことはできず、かろうじて石桶に閉じ込めた」と話した。 ヤーノシュは多頭竜たちから借りた馬で王妃を救い出すが、しかし、厩にいる5本脚の馬の声を聞いた竜王が気付き、その馬でヤーノシュに追いついて王妃を奪い取った。 これは四回繰り返され、四回目の挑戦で遂にヤーノシュはフェルニゲシュに切り刻まれた。 王妃はフェルニゲシュに懇願し、ヤーノシュの死体を馬で運ぶことを了承させた。 ヤーノシュの死体は3匹の多頭竜の元に運ばれ、多頭竜たちは魔術でヤーノシュを生き返らせた。 ヤーノシュは多頭竜たちの助けで6本脚の馬を手に入れ、王妃を救い出す。 フェルニゲシュはまたも追ってきたが、5本脚の馬では追いつけない。 フェルニゲシュの拍車で痛めつけられた5本脚の馬は、兄である6本脚の馬が言うのに従い、急降下してフェルニゲシュを振り落として死なせた。 *** ヤーノシュという名前は、ハンガリーの民話では非常にポピュラーな名前。 『天まで届く木』という民話でも、別のヤーノシュが主人公として登場する。 *** 昔々、七つの国を七回越えた果てに王様が居て、王様には素晴らしく美しい一人娘が居た。 ある時突風が娘を捕らえ、王様の庭園の中心にある、天まで届くほど高い木の頂上へ連れ去ってしまった。 王様は告示を出した。娘を木の頂上から連れ戻すことのできる勇者が現れたなら、その勇者に娘と王国の半分を与え、王の死後には全領土を与えようと。 ヤーノシュという豚飼いの少年は、子豚に助言を与えられ、その夜に王様の元に出向いて自分が王女を連れ戻すと名乗り出た。 誰一人として木を登りきれるものは居なかったので、王様は子供には無理だと言ったが、仕方なくヤーノシュを見送ってやった。 ヤーノシュは斧を幹に打ち込んで登って行った。子豚の助言の通り、長くて細い枝を毛虫のように渡り、国が一つ収まるほど大きな葉に飛び移った。 ヤーノシュが葉の上を歩いていると、それを見付けた王女がヤーノシュに声を掛けた。 「ヤーノシュ、どこへ行くのです?」 「あなたを探していたのです。王女様」 王女はヤーノシュを館に招き入れ、夫である多頭竜には「自分の城の豚飼いが自分の居なくなったことを心配してやってきて、ここで奉公したいと言っているのです」と話した。 竜はヤーノシュを呑み込み、吐き出すことを3回繰り返した。 竜はヤーノシュに馬の世話をする仕事を与えた。但し痩せた子馬にだけは子馬が望むものを与えてはならないと言った。 ヤーノシュが一か月ほどよく働いて、竜の信頼を勝ち取った頃。 ある日、子馬がヤーノシュに話し掛けて、自分の言うことを聞けば王女を連れ戻すことができるだろうと言った。 子馬は竜をたぶらかして竜の力の源がどこにあるか聞き出すよう王女に言い、そしてそのありかが分かったら自分に言うようにと言った。 ヤーノシュはこれを王女に伝え、王女は竜の力の源の在処を聞き出した。 子馬は薪を一山燃やすように言い、それが出来上がるとその灰を舐めた。すると5本脚の金色の毛の駿馬(パリパ)になった。 ヤーノシュと5本脚の馬は竜の森に出かけていき、竜の力の源を砕いた。 力の源が奪われたことに気付いた竜は、ヤーノシュに命乞いをした。 しかしヤーノシュは許さず、竜の24の頭全てに剣を突き刺して息の根を止めた。 ヤーノシュは葉の上の国の首領となったが、王女とともに子馬の背にまたがり、地上に戻った。 地上では王様が悲しみのあまり死の床に就いていた。 王様の部屋に入ると、王女は王様に抱きついて再び会えたことを喜んだ。そして王様も喜びの涙にくれた。 それから王様はヤーノシュに、今日からおまえがこの国の王であり、我が娘と我が国はおまえのものだと言い、それから間もなく亡くなった。 ヤーノシュは王女を妻に迎え、その国の王となった。 *** 名目上葉の上の国の首領でもあるヤーノシュは、多頭竜たちから何度も戦いを挑まれたが、何匹集まろうと撃退していた。 しかしある日、ヤーノシュは眠っている間に石桶に幽閉されてしまう。 そしてヤーノシュは、王女によって死んだことにされるのだった。 ……『天まで届く木』の竜殺しヤーノシュが、フェルニゲシュの正体である。 ────────────────────────────────────── 【聖杯への願い】 フェルニゲシュの死は因果応報なのか? だとすれば何が悪かったのか? この疑問を解消すること。 【性格】 「自分を助けた者を3回まで助けるor許す」という自分ルールを順守。 このルールを決めたのは、「竜の命乞いを聞かなかったことが悪かったのではないか」という後悔から。 自分を呼び出したマスターについても、「願いを叶える手助けをした」ということでどんな非礼も3回までは許す。 致命的な裏切りも許す。その場合は「人間の醜い心が悪なのだろう」と結論付けて逝く。但し4回目の場合容赦無く殺す。 マスターの指示に忠実に従うが、心の底では誰も信頼しておらず、他者を信頼することを諦めている。 自分ルールは裏切られても失望だけで済ませる為の予防線でもある。 『天まで届く木』では助けられた5本脚の馬のことも、最期に裏切られたので信頼していない。 裏切られたのは1回なので、あと2回は許すが……。 【行動方針】 基本は命令通りに。4回目の非礼には死を与える。 ────────────────────────────────────── 【備考】 ドラゴンライダーではなく、世にも珍しいライダードラゴン。 中欧・東欧のドラゴンは竜人に近く、竜王として人間と共生することも多い。 竜王なので基礎ステータスとスキルは強力。但し宝具は微妙。 『天まで届く木』の竜殺しヤーノシュとフェルニゲシュを繋げた部分は完全に捏造。 「5本脚の馬」などの幾つかのモチーフが符合したことから。 『天まで届く木』のヤーノシュが竜となったのは、「竜はヤーノシュを呑み込み、吐き出すことを3回繰り返した。」 の部分で竜の力を得て新生したから、と考えるのが妥当だろう。 竜によって生み直される原理は http://www.hunterslog.net/dragonology/world/hungary/Magyar/01.html を参照されたし。 【参考文献】 ハンガリー民話 http://www5e.biglobe.ne.jp/~fujisino/hungary.html さらわれた娘A http://suwa3.web.fc2.com/enkan/minwa/jack/05.html フェルニゲシュ http://www.jiten.info/dic/fernyiges.html 蛇の友 http://www.hunterslog.net/dragonology/world/hungary/Magyar/01.html ────────────────────────────────────── }}} //サーヴァントデータ

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